関西経済同友会が大阪市の夢洲での設置を提言したIR施設のイメージ図。水都・大阪を表わす「なにわ八百八橋」にちなみ、橋をモチーフにとった=(関西同友会提供)【拡大】
大商の担当者は「IRの話題はカジノだけが一人歩きしており、それが会員間で賛否が分かれる一因となっている。どんなカジノになるのか教えてもらわなければ、会員に理解してもらう手段がないのだが」と困惑気味だ。「大商の歴史で、これほど意見が割れたままの案件は珍しい」(大商幹部)。
にもかかわらず、行政側は「関経連、大商がそれ(府市の構想)でいくと明確に言ってくれるかだ」(橋下市長)と、無条件に歩み寄るよう経済界に求め続けており、両者の方向性が一致する気配はない。
IRの法案成立の行方も不透明だが、ライバルの横浜市は官民挙げて着々と誘致に向けた体制を整えつつあるとされるなど、水面下で地域間の競争は激化している。
「法案が成立してから準備を始めても遅い」(観光関係者)といわれるなか、旗振り役であるべき府市の取り組みが後退、府市と経済界だけでなく、経済界内でも一枚岩になりきれない状況が続き、時間だけが過ぎる。誘致に向けた官民一体の取り組みは、遠のく一方だ。