【軽減税率】食料品全般に適用で混乱回避 社会保障充実を見送り財源を確保

2015.12.10 22:11

軽減税率対象品目と必要な財源

軽減税率対象品目と必要な財源【拡大】

 自民、公明両党の協議の結果、食料品の全般に軽減税率が適用されることになった。食料品の中で線引きを行うと軽減税率の対象かそうでないかで消費者や事業者が混乱する上、対象品から漏れた事業者による「陳情合戦」が常態化することも懸念されたことが大きな理由だ。

 自民党や財務省は当初、適用範囲を生鮮食品にとどめ、徐々に拡大する案を検討していた。しかし、生鮮食品だけだと、買い物時の負担軽減効果は薄く、朝食でよく食べる梅干しやのりは加工品となり対象外になる。加工品の一部に適用しようとしても、菓子パンのようにパンなのか菓子類なのか分類が難しいケースが多い。そもそも、加工品の中で納得のいく線引きを行うのは難しいといわれていた。

 目減りする1兆円分の穴を埋める財源については、まず消費税率10%引き上げ時の社会保障の充実策として計画していた総合合算制度の導入を見送り、約4千億円を充てる。このほか、消費税増税に伴う増収分を社会保障制度に充てる「社会保障・税一体改革」の枠組みのもう一段の見直しで捻出する可能性がある。

 厳しい財政状況を踏まえて新規国債発行(借金)には頼らない姿勢を示しているが、低所得者向けの社会保障充実策の財源を軽減税率の穴埋めに回すことになれば、制度導入のための帳尻合わせの「付け替え」との批判は避けられない。

 軽減税率の導入まで1年4カ月を切る中、事業者はそれまでにシステムを変更する必要がある。対応が難しい小規模事業者への補助金などの費用が想定以上に膨らみ、システムの運営支援を目的に多額の歳出を充てる事態にもなれば、「制度のための制度」になりかねない。

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