【28年度予算】社会保障費圧縮も、薄氷の財政再建  (2/2ページ)

2015.12.24 19:25

 一方の歳入は、景気回復に伴う企業業績や雇用・所得環境の改善により、税収は安倍首相が政権奪還を果たした24年度から約15兆円も増えた。新規国債発行額は27年度当初予算に比べ約2・4兆円少なく、過去6番目の減額幅となった。

 これにより、政府が32年度の黒字化を目指す基礎的財政収支の赤字は、27年度当初から約2・6兆円改善し、約10・8兆円に低下することになった。

 政府は28年度の経済見通しで国内総生産(GDP)成長率を名目3・1%、実質1・7%と想定し、「今後も税収は右肩上がりで伸びる」(首相周辺)と期待する。とはいえ、内閣府の試算では名目3%以上、実質2%以上という高い経済成長が続いた場合でも32年度のPB赤字は6・2兆円残る。

 さらに、財政計画策定時には想定していなかった軽減税率の必要財源は約1兆円に上る。その税収減を穴埋めできるメドは立っておらず、来年末に大きな課題を先送りしたままだ。

 財政計画の初年度目標はひとまず達成できるものの、国と地方の長期債務残高が28年度末に1062兆円に達すると見込まれる中で、税収頼みの危うさは拭えない。

 消費税再増税後の景気刺激策など今後の歳出圧力が予想される中、首相はどう折り合いをつけていくのか。険しさを増す財政再建の前に「打ちでの小づち」は見当たらない。(尾崎良樹)

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