「客観的にみて日本の主張には無理がある。(日米の物価から算出する)購買力平価は1ドル=100円ぐらい。これまで、日銀の大規模金融緩和による円安が批判されなかったのは、アベノミクス開始前の円相場が70~80円台と購買力平価からみれば過度の円高だったためだ。米国の6月利上げの可能性が取り沙汰される中、円高に歯止めが掛かりつつあるので、政府・日銀の為替介入は無理だろう」
--円安・株高の効果が剥落し、日本はアベノミクスの成果を強調しにくい
「『成功している』とは説明しづらい。米国からすれば、日銀の大規模緩和で3年間も円安だったのに、まだ円安に頼るのかという不満は根強い」
--日銀による追加の金融緩和は許容されるか
「米国も量的緩和でドル安を誘導したので、日銀を批判できない。ただ、米当局が『為替水準は秩序的』と唱える中、追加緩和をやっても円安に働くだろうか。マイナス金利政策についても国民の理解が得られておらず、深掘りしても効果は出にくいだろう」
--打つ手はないか
「日銀が金融機関への貸し出しにマイナス金利を適用する追加緩和であれば効果的だ。(日銀からお金を借りれば利息を受け取れるため)金融機関はやる気を損なわず、貸し出しを増やそうとする。物価が伸び悩む中、7月の参院選後が追加緩和のタイミングだろう」(藤原章裕)