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【フェラーリ・カリフォルニアT(2)】最新鋭ファクトリー 人間工学に配慮
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ファクトリーの内部は緑にあふれ、心地良い環境が整備されている フェラーリの2013年度の売上高は、前年比5%増の23億ユーロ(約3180億円)と増収を達成した。計画的な販売台数の削減で、正規ディーラー・ネットワークの新車販売台数は前年比5.4%減の6922台となったが、イギリス、北米への納車台数が過去最高を記録したことで好調な業績を収めた。数々の名車を生み出し、世界中のスポーツカーファンを魅了してきたフェラーリ。その本拠地であるイタリア北部のボローニャに近い街「マラネッロ」には、55万平方メートル以上に及ぶ敷地にファクトリービルディングが立ち並ぶ。ここで、約3000人の従業員の手により、GTカーやF1マシンの技術研究と生産が行われている。
◆厳格な検査で高い信頼
ファクトリーのGTカー生産部門では、パーツの鋳造、エンジンの組み立て、ボディーの製作、塗装、車体の組み立てまで、最新設備の中で、厳重な品質管理を行う。エンジンの製作を例に取ると、8気筒および12気筒エンジン用のコンポーネントが作られる「メカニカル・ワークショップ」では、先進の鋳造プラントで精密なパーツ作りが行われている。エンジンを組み立てる「エンジン・アセンブリー・エリア」にはV型8気筒、およびV型12気筒エンジン用の2本のラインを配置。エンジンの組み立て作業は、トルクの設定を均一に保つ電動レンチを使い、1基のエンジンすべてを1人の技術者が担当する点が特徴的だ。
最終的には排気量、出力、排ガスなどを検査機械にかけてテストを行い、ベンチテスト完了エンジンは、この段階で初めてギアボックスと組み合わされ、車体に組み付けられる。このように、すべてのパーツ、製品に対して厳しい品質検査が実施されると同時に、排ガスが環境基準に沿ったものであるかなど、さまざまな国のレベルを考慮した分析も同時に実施。これらの厳格な手続きを経ることで、国際的な信頼を得る高いレベルの品質が保たれている。
◆最良の環境作りを意識
ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長の“高いクオリティーを持つ製品を創造する源は優れた労働環境にある”という信念のもと、1997年、フェラーリは最良の職場環境の実現を目指すプロジェクト“フォーミュラ・ウォモ”プログラムを導入した。作業の質を高めることを目的にデザインされたファクトリーには、人間工学に配慮し、最新の空調システムが備えられている。
組み立てラインには、人間工学を考慮した、クルマを両側から挟むように固定させる方式の回転式コンベヤーを設置。スタッフが作業しやすいように、車体が最適な高さに置かれ、車体を回転させることでボディー底部の作業も容易になっている。また、陽光をふんだんに取り込むために、ルーフにも窓が取り付けられており、小さな庭を思わせるたくさんの緑が心地良い環境を創出。建物の間には、各種の植物を植えた小さな庭が配置され、騒音吸収にも一役買っているという。高度な技術と洗練されたクラフトマンシップ、そして環境保持という、3つの要素を併せ持つ環境で、フェラーリは質の高い製品作りに取り組んでいる。