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子供に教える手洗い・うがい 帰宅後、食事前 手順守って
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風邪やノロウイルス、インフルエンザなどが流行する季節。予防するには手洗い、うがいが欠かせない。親子で正しいやり方を身に付け、この冬を健康に乗り切りたい。(竹岡伸晃)
「手には黴菌(ばいきん)がいっぱい付いています。黴菌をやっつけるために、うがいと手洗いをしましょう」
11月中旬、葛西めぐみ幼稚園(東京都江戸川区)で行われた「徹底!手洗いラボ」主催の「徹底!手洗い教室」。みやのこどもクリニック(同)の宮野孝一(たかかず)院長が紙芝居で手洗いやうがいの大切さを説明。薬用せっけんを使い、実践形式で手洗いの方法を学んだ園児たちは「家でも頑張ってやってみたい」「お母さんにも教えてあげたい」などと口々に話していた。
宮野院長は「手や喉にはウイルスや細菌が付いている。取り除くには正しいやり方でうがい、手洗いをすることが大切」。帰宅後や食事前には必ず手洗いとうがいを、トイレから出た後も手洗いをする。
正しいやり方は-。
うがいは口に半分程度の水を含んで「クチュクチュペッ」とすすいだ後、新たに水を含んで上を向き、「ガラガラ、ペッ」とする。「ガラガラ、ペッ」は喉の奥まで水が届くようにして2回やるとより効果的だ。
風邪をひいているときなどは、うがい薬や薄めた紅茶、緑茶を使ってもいい。「子供が小さくてうがいができない場合は、水を飲ませるだけでも効果がある」
一方、手洗い。子供も大人も身の周りのさまざまな物を触ったり持ったりして、手のひらや指先には細菌やウイルスが付いている。
このため、30秒以上はしっかり手洗いすることが望ましい。宮野院長は「『ハッピーバースデー、トゥーユー』を2回歌えばほぼ30秒。子供と一緒に好きな歌を歌いながら洗ってみては」とアドバイスする。
手洗いには6つのステップがある。腕時計やアクセサリー類は外して袖をまくり、せっけんを泡立て、手のひらや手の甲、指先、つめの間、指と指の間、親指まわり、手首などをしっかり洗う。
通常のせっけんでもいいが、「薬用せっけんで洗うのがお勧め」(宮野院長)。蛇口も汚れているため、手と一緒にせっけんで洗おう。
終了後は泡を完全に流して清潔なタオルで拭く。タオルは家族で共有せず、「1人1枚」が原則。清潔さを保つため、1、2回拭いたら交換する。宮野院長は、家庭でも使い捨てのペーパータオルを利用することを提案する。
うがいと手洗いは病気予防の基本。宮野院長は「親が見本を示し、子供と一緒に楽しみながら習慣付けてほしい」と話している。