SankeiBiz for mobile

【都知事選】「原発に危機感」 細川氏が出馬表明

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの政治

【都知事選】「原発に危機感」 細川氏が出馬表明

更新

小泉純一郎元首相(右)との会談後、記者団の質問に答える細川護熙(もりひろ)元首相=2014年1月14日、東京都港区(小野淳一撮影)  細川護煕(もりひろ)元首相(76)は1月14日、東京都知事選(1月23日告示、2月9日投開票)への出馬を表明した。都内のホテルで「小泉純一郎元首相(72)に支援をお願いし立候補の決断をした」と記者団に語った。「脱原発」で一致する小泉氏が全面支援する。自民党都連が推す舛添(ますぞえ)要一元厚生労働相(65)も東京都庁で記者会見し、立候補を正式表明した。これで都知事選の有力候補がほぼ出そろった。

 細川、小泉両氏は14日昼、都内のホテルで会談。終了後、細川氏は「原発は国の存亡に関わる問題で、危機感を持っている。非常にやりがいのある仕事だ」と出馬の動機を語った。支援を表明した小泉氏は「細川氏が当選すれば、原発問題で国政を揺るがす大きな影響力を与えることになる」と主張。安倍晋三政権の原発政策の変更を促すきっかけになるとの見方を示した。

 安倍晋三首相(59)は14日午後(日本時間14日夜)にエチオピアで行った内外記者会見で、細川氏の出馬表明について「東京がエネルギー自給率を高める方向でアイデアを出すのはすばらしい」と述べたが、小泉氏に対する言及は避けた。

 細川氏は15日に、脱原発のほか社会保障の充実も盛り込んだ公約を発表する。無所属で立候補する見通しだ。民主党都連は14日、細川氏の支援を決めた。

 一方、舛添氏は14日に出馬会見を行い、原発政策について「私も脱原発を言い続けている。早く原発に依存しない社会をつくっていくべきだ」と述べた。自民党都連が推薦する。

 知事選には元日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産、社民推薦、元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)、「ドクター・中松」で知られる発明家の中松義郎(よしろう)氏(85)らも立候補を表明している。

 「省エネ都市宣言」

 東京都知事選への出馬を表明した細川護煕元首相の「脱原発」に関する公約案が14日、判明した。東京都が原発に依存しない「省エネ都市」を宣言した上で、都が大株主の東京電力に対し、研究が進んでいる太陽光・風力発電に加え、木くずなどを利用したバイオマス発電を中心とした「再生可能エネルギー基地」の建設を要求することが柱。徐々に原発に対する依存度を減らす方針だ。

 また、海洋の波力などの活用も調査対象とし、再生可能エネルギーを都が発電業者から直接買い付けることにも言及する見通し。細川陣営幹部は「都内で必要とする電力は都内で供給する『地産地消』が最終目標だ」としている。

 ≪自民沈黙 一点突破の「小泉劇場」を警戒≫

 都知事選に出馬表明した細川護煕(もりひろ)元首相を全面支援する小泉純一郎元首相に対し、自民、公明両党は表向き静観を決め込んでいる。

 両党にとって政界引退後も発信力が衰えない小泉氏の参戦は脅威だが、「批判されればされるほど闘志を燃やす」(閣僚経験者)という小泉氏の性格を熟知しているためで、刺激しないよう批判を封印している。

 森氏、「卑怯」と批判

 「原発をやめさせるかどうかを迫るのは卑怯(ひきょう)なやり方だ」

 森喜朗(よしろう)元首相は1月14日の講演で、自民党が推す舛添(ますぞえ)要一元厚労相に対抗し、「脱原発」を掲げて出馬する細川氏を痛烈に批判した。ところが、同じ派閥に所属した、かつて身内の小泉氏に話題が及ぶと「安倍晋三首相の政治家としての道をつけたのは小泉氏だ」とトーンダウン。細川氏を全面支援しないよう求める程度にとどめた。

 自民党も14日の役員会で小泉氏について「話題になっていない」と沈黙した。自民党出身の元首相が舛添氏の対抗馬を応援するのは「反党行為」で批判を浴びるはずだが、小泉氏の場合は「例外」扱いのようだ。

 背景には、郵政民営化など単一の争点を掲げ世論を引き寄せる「小泉劇場」の再来を恐れているからだ。昨年(2013年)11月、都内で講演した小泉氏は「原発をゼロにして自然を資源にエネルギー施策を展開しようというのだから、郵政民営化の比ではない」と表明。郵政民営化問題を上回る力の入れようで、党中堅は「今度は脱原発で一点突破だ。誰も止められない」と語る。

 影響力「侮れない」

 公明党も小泉氏への批判を避け、細川氏への牽制(けんせい)に力点を置く。山口那津男(なつお)代表は1月14日発行の夕刊紙「夕刊フジ」のコラムで「『脱原発』は都政が責任を負えるテーマではない」と指摘。舛添氏を念頭に「福祉や教育で国より先進的なものを期待したい。そんな人物を都民は望んでいる」とも記した。

 党都本部の幹部は小泉氏の細川氏支援について「本当に応援するとは思わなかった。やっぱり変人だ」とささやくが、小泉氏の影響力は「侮れない」(党幹部)と危機感を強める。

 自民党は、小泉氏の次男で内閣府兼復興政務官の進次郎氏を舛添氏の応援に投入することも検討するが、逆に小泉氏の闘争心をあおりかねないだけに、「目くじらを立てず広い心で政策論争をやるしかない」(中堅)などの声も漏れる。(SANKEI EXPRESS

ランキング