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【東日本大震災3年】被災地再訪(4) あるじ待つ品 処分の自治体も

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【東日本大震災3年】被災地再訪(4) あるじ待つ品 処分の自治体も

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小学校の体育館に山積みとなったランドセル。持ち主が現れるのを静かに待っている=2014年2月5日、宮城県名取市(桐原正道撮影)  宮城県名取市の小学校体育館にランドセルが山積みになっていた。東日本大震災の被災地では各自治体などで、持ち主が分からない「思い出の品」の保管や展示を行っている。時間の経過とともに名乗り出る人は減り、劣化も目立つ。

 名取市は今後も保管を続けるが、3年を区切りに処分を決める自治体も出てきた。その一つが宮城県石巻市。3月11日の展示期限が迫った(3月)1日、高橋浩美さん(48)は、市の施設で1枚の写真を見つけて頬を濡らした。犠牲になっためいの三浦優奈ちゃん=当時(7)=の赤ちゃんのときの姿が写っていた。半分は画像がにじんで分からないが、優奈ちゃんを抱くほっそりとした腕は見える。優奈ちゃんの母で妹の里美さん=当時(32)=が写っていた可能性がある。

 高橋さんは津波で11人の家族や親戚を失い、実家の周囲などで思い出の品を捜し続けてきたという。

 石巻市で保管しているのは写真約56万枚のほか、位牌(いはい)や賞状、人形など約3000点。15日に僧侶に供養してもらい、焼却する。担当者は「つらい選択でした」と話す。

 宮城県亘理郡亘理(わたり)町も11日までの展示を最後に写真とアルバム以外の物品を処分する。岩手県陸前高田市は職員4人で返却活動を続けているが、国からの事業費がなくなる再来年度以降、展示の数を減らすなどの事業縮小を検討するという。(文:安藤歩美/撮影:桐原正道/デザイン:矢田ゆき/SANKEI EXPRESS

 ≪思い出とともに…未来へ≫

(A)地元チームのバレーボール

(B)制服のブレザー

(C)閖上(ゆりあげ)小学校体育館に置かれた鍵盤ハーモニカ

(D)「思い出の品」返却会場

(E)桃の節句のお祝い

(F)プレートにプリントされた晴れ着姿

(G)女性の肖像画

(H)閖上小学校体育館にならぶ学用品

(I)誕生日を祝うぬり絵

(J)シングル盤のレコード

(K)ケースに入ったギター

 【撮影地と問い合せ先】

 ■(1)~(31)、(B)(C)(H)(K)=宮城県名取市(市総務課) (電)022・384・2111、内線322

 ■(32)~(56)、(D)(E)=岩手県陸前高田市(市思い出の品) (電)0192・47・4848

 ■(57)~(66)、(J)=宮城県石巻市(市危機対策課) (電)0225・95・1111、宮城県石巻市(石巻署会計課) (電)0225・95・4141

 ■(67)~(84)、(A)(G)(I)=福島県南相馬市(市生活環境課) (電)0244・24・5231

 ■(85)~(113)、(F)=福島県双葉郡楢葉町(町役場いわき出張所環境防災課) (電)0246・46・2551

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