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経済
1日100件 「便乗値上げ」相談殺到 増税から1週間 消費者に不満や戸惑い
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消費税増税の各業界への影響=2014年4月8日現在、※売り上げは4月以降の前年同期と比べた増減。消費者庁の相談窓口に便乗値上げなどに関する問い合わせが4月1~5日に474件 4月1日に消費税率が8%に引き上げられて以降、消費者庁の相談窓口に「便乗値上げではないのか」といった消費者からの問い合わせが1日100件ペースで殺到していることが8日分かった。増税前の駆け込み購入の反動で、家電量販店や百貨店の売り上げは前年同期比で1~3割減少。1997年の前回増税時と比べ反動減は少ないとの見方もあるが、生活必需品などの値上がりを実感した消費者には不満や戸惑いが広がっている。
8日発表されたことし3月の景気ウオッチャー調査でも、景気見通しを示す指数が東日本大震災の発生時以来の低水準となり、事業者の不安も根強いようだ。
消費者庁への相談は4月1~5日で計474件に上った。うち364件は便乗値上げに関する内容で、大半が消費者からだった。窓口を設置した昨年(2013年)10月からの累計は2395件で、便乗値上げ関連が1661件に上る。「入浴施設で増税分以上に料金が上がった」などと値上がり幅の大きさに疑問を示す声が多い。消費者庁が便乗値上げと認定したケースはまだないが、悪質な場合は関係省庁と連携して業者を指導する。一方、4月1~7日の大手百貨店の売上高は高額品を中心に落ち込んだ。三越伊勢丹ホールディングスの主要3店は前年同期比で約1割減、J.フロントリテイリングは主要9店で約20%減。高島屋は18店で25.3%減、そごう・西武は24店で約15%減となっている。
家電量販店ではビックカメラの1~6日の全店売り上げが1~2割減となったが「4~5割減だった前回増税時より反動減は小さい」と説明する。ケーズホールディングスも3割減だが「想定の範囲内で、6月以降は回復する」と強気の見方をしている。スーパー各社は食品などが堅調で小幅の落ち込みにとどまっている。レジャーや旅行関連は安定しており、吉野家の4月の売り上げが15%以上増加するなど外食も堅調に推移している。
≪高額品の落ち込み大きく、業界に明暗≫
消費税増税前の駆け込み購入で大きく伸びた宝飾品など高額品の売り上げは、4月に入って大きく落ち込んだ。この影響で百貨店や家電量販店は売上高が減った一方、外食や旅行関連などは堅調で、業界により明暗が分かれた。
高島屋は4月1~7日に18店計で宝飾品の売り上げが前年同期比で65.5%減となった。3月に配ったクーポンの効果で売り上げ回復を目指している。三越伊勢丹ホールディングスは高額品の割合が高い日本橋三越本店が約2割減となったが、外国人客が多い三越銀座店は微減にとどまった。そごう・西武は、食品売り場もポイントサービスの対象に含めるなどして顧客確保を目指す。
家電量販店は、駆け込み購入で伸びた冷蔵庫など白物家電や大型テレビが落ち込み、各社は苦戦を強いられている。紳士服チェーンの青山商事はスーツ、ワイシャツを中心に2~3割減だった。
家具量販店ニトリの客数は前年並みだが、大型家具などで反動減が出ている。スーパー各社は増税後1週間の売り上げが、ダイエーは8~9%減、カスミは約5%減と百貨店と比べて減少が小幅にとどまっている。増税前にまとめ買いされた住居関連品などが不振だが、食品などは堅調だ。
外食では牛丼チェーンの吉野家が好調で、ファミリーレストランのロイヤルホストも4月2~6日の売上高が7~8%増えた。
レジャー関連ではユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)の1~6日の入場者数が前年を上回り、サンリオピューロランド(東京都多摩市)もほぼ前年並みとなった。
JTBは4月に出発する国内パッケージツアーの予約が前年同月比2%減にとどまった。5月もプラスで推移し「増税の影響はあまりない」とみている。(SANKEI EXPRESS)