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挫折乗り越え作り上げたロック DIRTY OLD MEN

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挫折乗り越え作り上げたロック DIRTY OLD MEN

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ロックバンド、DIRTY_OLD_MEN(提供写真)  DIRTY OLD MENはボーカルギターの高津戸信幸を中心に学生時代に結成されたロックバンドである。バンドの歴史は環境の変化が多く、2007年にインディーズで音源デビューし、10年にはメジャーデビューしたがその後、ドラムとベースが脱退し、新メンバーが加入して再スタートを切った。一方ではメジャーレーベルと所属事務所から移籍し、新たなレーベル、マネジメントと契約して活動している。

 ここ4、5年で起きたバンドを取り巻く環境の変化について、ボーカルギターの高津戸は「ドラムとベースは結成メンバーだったこともあり、抜けた後はバンド活動をあきらめそうになりました」と振り返る。「自分は才能がないんだと痛感しました。それでも音楽にしがみつくことができたのは、周りの人の励ましです」。そうした曲折を経て、新しく強い気持ちで音楽に向き合うことを決めた。今のバンドメンバーで試行錯誤していくうちに見えてきたのは、内にこもりがちなエネルギーを、外に熱量を込めて伝えようと、手を伸ばす姿勢だった。

 「バンドのみんなとはとにかくいっぱい話し合って、そして見えてきたものが今回の新作に詰まってます。昔は自分をうまく表現できなかったけれど、今は気持ちを歌詞に込めることができています」と話す。

 いつか武道館で

 先日見たライブも、勢いに任せるようなものではなく、バンドの決意やメッセージを会場にいる人たちと共有したい、という思いが見て取れた。さらに5月7日リリースの新作で聴かせるボーカルは、なぞるようにうまく歌うのではなく、感情を抑えられないように喉が鳴る、シャウトにも似たボーカルが随所に表れていて、このバンドが鳴らす音楽にかける執念のようなものを感じた。

 「10代の時、当時お世話になったマネジメントの社長に、いつか武道館に立ちたいって言ったんです。だから今すごくいい状態のこのバンドメンバーたちと一緒に、あのステージに立ちたいと思ってます。さらに、作品を作るたびにこれが最後になってもいい、と思えるような覚悟を抱いています」と高津戸は続けた。

 挫折を味わって、それでも手放さなかった音楽が、新たな仲間と作り上げた強い決意のロックサウンドとして鳴っている。いつかその音を日本武道館で見たいと思う。(音楽評論家 藤田琢己/SANKEI EXPRESS

 ■DIRTY OLD MEN ボーカルギターの高津戸信幸を中心に高校時代に結成されたロックバンド。2010年にはメジャーデビューを果たし、12年、メンバーチェンジを経て5月に3枚目のフルアルバムをリリース。レーベル、事務所の移籍を経て13年、「呼吸」がJリーグ栃木SCの公式応援ソングに。14年2月にはアニメ「弱虫ペダル」のオープニングテーマに「弱虫の炎」が選ばれた。5月7日、新作アルバム「Blazing」が発売された。

 ■ふじた・たくみ 1976年、東京都生まれ。ラジオ、テレビの音楽番組を中心に活動する傍ら、年間150本ほどライブに通う。現場主義の視点で音楽を紹介し続けている。

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