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奄美大島 マングローブ原生林 自然の宝庫 カヌー探検

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奄美大島 マングローブ原生林 自然の宝庫 カヌー探検

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マングローブ展望台に上ると原生林と住用(すみよう)川が入り組んだ様子や、カヌーの往来も見える=2014年5月23日、鹿児島・奄美大島(鈴木健児撮影)  木漏れ日の中、トンネルのように木々が生い茂るマングローブの原生林をカヌーで進むと、周囲の音が吸収されるような経験したことのない静寂に包まれた。

 奄美大島(鹿児島県奄美市)に広がるマングローブの原生林。西表(いりおもて)島(沖縄県)に次ぐ国内2番目の規模を誇り、広さは71ヘクタール。東京ドーム15個分に及ぶ。貴重な自然の宝庫は、1974(昭和49)年、奄美群島国定公園特別保護地区に指定されている。

 マングローブは、海水と淡水が混在する汽水域に生える樹木の総称。奄美大島ではメヒルギやオヒルギなど約20種が確認されている。オヒルギは、根で濾過(ろか)した塩分を一部の葉に集め、黄色くなった葉を水面に落として排出する。マングローブで水が浄化されているため、水質も良く透明度も高い。

 カヌーからは沖縄ではすでに絶滅したとされるリュウキュウアユが見られることも。不安定な泥地でもしっかりと生育できるよう、根を張り巡らせるのもマングローブの特徴だ。メヒルギは板のような形状の板根(ばんこん)を伸ばし、オヒルギは折り曲げた膝のような膝根(しっこん)を巡らせる。

 ≪静けさと木漏れ日 心洗う≫

 一帯は大潮になると干満の差が2メートルを超える。カヌーで探検した場所を数時間後に歩いて通り抜けるのは何とも不思議な感覚だった。干潟ではシオマネキやキノボリガニ、ヒルギシジミなどが観察でき、泥に足を取られながらの散策も童心に帰るようで魅力的だ。

 カヌーによるツアーを企画しているマングローブパークの専任ガイド、加藤勝輝さん(27)は「カヌーを楽しみたければ満潮時、マングローブと干潟が目的なら干潮時がお薦めです。全く違った顔を見せるマングローブを体験してほしい」と話す。

 北海道千歳市から初めて奄美大島を訪れた会社員、鶴翔子さん(26)は「自分でカヌーを漕ぐのは探検のようでワクワクした。静けさと木漏れ日に気持ちが癒やされるようでした」と、満面の笑みを浮かべた。(写真・文:写真報道局 鈴木健児/SANKEI EXPRESS

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