ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
国際
スノーデン容疑者、露滞在1年 亡命延長を申請 米露が再び綱引き
更新
内部告発サイト「ウィキリークス」代表のジュリアン・アサーンジ容疑者(ロイター) 米国家安全保障局(NSA)の個人情報収集を暴露した中央情報局(CIA)元職員、スノーデン容疑者(31)がロシアに渡航して6月23日で1年となった。インタファクス通信がこの日伝えたところによると、元職員は、ロシア当局が昨年(2013)年8月1日に許可した1年間の政治亡命期間について、延長手続きを進めている。報道によると、元職員は大手サイトを運営するロシア企業に就職し、モスクワ近郊で1人住まいで暮らしているという。これに対し、オバマ米政権は、1年間の政治亡命期間が切れるのを受け、引き渡しを要求しており、元職員をめぐる米露間をめぐる綱引きが再び繰り広げられるのは必至だ。
「スパイとして訓練された」「仕事を偽り、別名を使って海外で活動していた」。米NBCテレビが5月28日に放映したインタビューで、スノーデン元職員はこう述べた。
この中で、情報収集の手法に懸念を表明していたとも発言。これを受けNSAは翌(5月)29日、元職員が在勤中に出した「唯一の電子メール」だとして、その内容を公表した。メールは情報活動とは関係なく、研修について問い合わせるものだったとし、元職員の発言に反論した形だ。NSAは声明で「内部告発するのなら方法はあったはずだ」と強調した。
秘密のベールに包まれているNSAが、内部情報を公表するのは異例だ。ロシア国内にいる元職員が機密情報を渡しているという懸念から、神経をとがらせている様子がうかがえる。
米政府は元職員を「臆病者だ」(ケリー国務長官)などと非難し、帰国を求めている。米紙ワシントン・ポストによると、8月で1年間の元職員の亡命期間が切れるのに伴い、米司法省はロシア側に引き渡しを求めているが膠着(こうちゃく)状態にあるという。
元職員はこれまで、ロシア政府の情報活動との関わりを否定しているが、米側は額面通りには受け取っていない。ポスト紙は、ロシア側で元職員の代理人を務めるクチェレナ弁護士はプーチン大統領と関係が深く、諜報機関の連邦保安局(FSB)の顧問を務めていると報じた。
今年5月、ホワイトハウスでの米独首脳会談後の共同記者会見で、メルケル首相は「両国には乗り越えなければならない困難がいくつかある」と述べ、隣にいたオバマ大統領に不快感を表明した。メルケル氏の携帯電話を米情報機関が盗聴していたと暴露された昨秋の騒ぎが、まだ尾を引いている形だ。
一方、元容疑者のロシアでの生活を支援しているクチェレナ弁護士によると、8月の滞在期限満了後もロシアで暮らすことを希望しており、当局に滞在延長の意向を伝えたもようだ。ただ、今月(6月)に入り南米ブラジルに正式な亡命申請を送付したとの情報もある。
ロシア入国後の海外メディアのインタビューでは、「ロシアでの生活は容易ではない。ロシア語をうまく話せないし、適応するのが難しい」と心情を吐露していた。
4月には、ロシア国営放送のプーチン氏との対話番組にも出演。「ロシアは盗聴を行い、何百万人の通話記録を保管しているのか」との元職員の質問に、プーチン氏は通話記録の使用には厳しい規則があると答えていた。(SANKEI EXPRESS)
≪アサーンジ氏はエクアドル大使館籠城2年 さらに長期化も≫
米外交公電などの米国の機密を暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」代表のジュリアン・アサーンジ容疑者(42)は今月(6月)19日で、ロンドンのエクアドル大使館で籠城を始めてから2年が経過した。英国はエクアドル亡命を阻み、外出すれば捕まえる構えを崩しておらず、籠城は長期化しそうだ。
アサーンジ代表は籠城が3年目に入るのを前に、打開策を探るエクアドルとの作業部会を英国が一方的に中止したと非難した。しかし英国は中止していないと反論、エクアドルにかくまうのをやめるよう求めている。
代表は英警察にスウェーデンでの性犯罪容疑で逮捕され、スウェーデンへの移送を英最高裁が命じたが、保釈中の2012年6月、大使館に駆け込み政治亡命を申請。エクアドルは受け入れた。代表は公電暴露の責任を追及する米国に引き渡される可能性が高いとして、スウェーデンではなく大使館での取り調べを要求するが、スウェーデンは応じていない。
エクアドルのファルコニ駐英大使は今月(6月)、英紙タイムズに対し「英国が態度を変えないのは残念」と批判。籠城は際限なく続く恐れがあり、アサーンジ代表は苦痛に耐えていると語った。ただ、代表は開催中のサッカー・ワールドカップ(W杯)を観戦し、エクアドルを応援していると自ら説明。大使館周辺は警官が常時警戒。2年間の監視費用は約600万ポンド(約10億円)にも達した。(共同/SANKEI EXPRESS)