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魔女VS.強盗団 笑い飛ばしてくれればいい アレックス・デ・ラ・イグレシア監督、カロリーナ・バング 映画「スガラムルディの魔女」
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アレックス・デ・ラ・イグレシア監督(左)と妻で女優のカロリーナ・バングさん=2014年10月14日、東京都港区(寺河内美奈撮影) ちょっとぶっ飛んだ行動に走る登場人物たち、まるで先が読めない筋書き、時折乱入する大きな怪物…。スペインのアレックス・デ・ラ・イグレシア監督(48)の型破りな作風は、新作「スガラムルディの魔女」でも変わらない。魔女伝説で知られるスペインの田舎町、スガラムルディを舞台に、イグレシア監督は人食い魔女と強盗団との仁義なき戦いを壮大なスケールで描いてみせた。
白昼のマドリード。イエス・キリスト、ゆるキャラ、軍人の格好をし、大道芸人に成り済ました5人組は、宝飾品店を襲撃。たまたま通りかかったタクシーの運転手を脅して逃走を図ったが、道に迷ってしまい、かつて魔女が火あぶりにされたという伝説が残るスガラムルディにたどり着く。
「難しいことを考えず、ひたすら観客が面白がってくれる作品を作ったつもりです。笑い飛ばしてくれればそれでいい。なにしろ作品に悪い魔女たちを起用するのは、25年ほど前からずっと温めてきた、とっておきの企画ですからね」とイグレシア監督。さんざん自由奔放な映画作りを楽しんだ揚げ句、大きな賞をしっかり手にしてしまうような創作スタイルなのだから、ライバルたちはじだんだを踏んで悔しがったに違いない。
一方、お色気たっぷりだが、嫉妬(しっと)深さが玉にきずのヒロインの魔女を演じた、イグレシア監督の妻、カロリーナ・バング(29)は出演の打診を快諾し、「今までに経験したどの役とも違いました。あらゆる行動がぶっ飛んでいるし、空も飛べるんです。楽しかったですよ」と声を弾ませた。6月にイグレシア監督と結婚したバングは、今回の来日について「プロモーションとハネムーンを兼ねているの」とラブラブモード全開。「撮影中、結構、主導権は私にあり、監督を支配したわね」とおどけてみせた。
幼少時から恐竜、怪獣、日本のゴジラやウルトラマンといった巨大な“生き物”が大好きで、あこがれの気持ちすら抱くイグレシア監督は、本作に大きな化け物を登場させて大暴れさせた。「幼き日のあこがれを映画という形で満たすことができました」とうれしそう。次回作も破天荒なコメディーだそうで、果たしてどんな“爆弾”を劇場で炸裂(さくれつ)させるのか楽しみだ。11月22日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:寺河内美奈/SANKEI EXPRESS)
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