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イメージ一変 新しいものを作りたい 映画「花宵道中」 安達祐実さんインタビュー
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女優として新境地を開いた安達祐実(ゆみ)さん=2014年9月20日、大阪市西区(林俊志撮影) 女優の安達祐実(ゆみ、33)が20年ぶりに映画で主演を務め、花魁役に初めて挑んだ。江戸末期の新吉原を舞台にした時代劇「花宵道中」(豊島圭介監督)。安達は初めてオールヌードを披露したばかりか、激しい濡れ場も情感たっぷりに演じきり、大勢のファンを驚かせた。「今まで築き上げてきたキャリアをいったん切り崩して、私に抱く固定したイメージもばっさりと捨て去ってもらって、何か新しいものを作り上げていきたい。そこにこの映画に挑戦した意味があります。『私はこれからどんな役でもやります』という意思表示でもあるんですよ」。本作は強い決意をもって紡ぎ出した安達の新境地というわけだ。
原作は宮木あや子(38)の同名小説。長年、地道に働き、ようやく年季明けを迎えようとしていた人気女郎の朝霧(安達)は、縁日で染め物職人の半次郎(淵上泰史)と出会い、生まれて初めて胸のときめきを感じたのだが…。
なぜ安達はヌードになったのだろう。「芸能生活30周年を迎えたことを契機に、みんなが驚くことをしてみたいと考えました。そんな時にお話をいただいたのが『花宵道中』出演のお話でした。もっとも、ずっと前から、物語の展開上、ヌードになる必要があれば、私はやってもいいなという気持ちでいたので、すぐに出演を決めました」。聞いていて拍子抜けするほど、ハキハキと元気よく、あっけらかんと語ったが、それはもちろんきっかけにすぎない。
もう1つ、理由があった。主演を担ったテレビドラマ「家なき子」(1994~95年、日本テレビ系)の大ヒットを受けて、お茶の間に強烈なインパクトを残した大物子役のイメージをぬぐい去りたかったというのだ。「この先、私が女優としてどんなに成長を続けたとしても、昔からテレビや映画で私を見ていた視聴者の中にはやはり少女のイメージを抱いてしまう人もいるでしょう。両者の意識のギャップは私が年を取れば取るほど開いていきます。実際、そこを埋めていく作業は大変でしたし、今でも埋め切れていない部分が大いにあるんです」
ただ、大人となった自分を一生懸命に演じ続けることで、そのうち視聴者の意識も現在のイメージに追いついてくれるだろうとも思っている。実は豊島監督とのタッグは3回目。安達は全幅の信頼を寄せており、撮影では多少の恥ずかしさはあったが、カメラが回ってしまえば、ことのほか、落ち着いて演技に臨むことができた。むしろ戸惑ったのは、「女優として培った技術を使わないでほしい。うまく演じないでほしい」という豊島監督の指示だった。どうすればごく自然な佇まいを醸し出せるのかを常に念頭に置きながら、安達は試行錯誤を続けたという。
8歳となった娘は「私も女優になりたい」と口走るようになった。安達の答えは現実の厳しさに根ざした厳しいものだった。「今は学校の勉強をしっかりした方がいいとアドバイスしています。私はたまたま女優として売れたけれど、もし人気が出なければ、本当につらい思いをさせてしまいますからね」。11月8日から全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:林俊志/SANKEI EXPRESS)
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