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生まれ変わった2人 新たなステージ ハルカトミユキ

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生まれ変わった2人 新たなステージ ハルカトミユキ

更新

バンドサウンドでも盛り上げた、ミユキとハルカ=2014年11月15日、東京都渋谷区・恵比寿リキッドルーム(Aki_Ishiiさん撮影、提供写真)  真っ赤なライトに照らされたステージに、ハルカがハンドマイクで登場した瞬間、意気込みが全く違うのがわかった。オープニングの新曲「生まれる」は生まれ変わろうとするハルカの意思がそのまま歌に表れ、声質を生かしたハイトーンのメロディーラインが印象的。まだ2人の体に曲がなじんでいない粗さはあるものの、サビのメロディーが希望を指すかのように明るく広がり、これから何が始まるのかと観客の視線をとりこにしていく。いきなり3曲連続で出来立ての新曲を初披露した後は、ライブではおなじみの「バッドエンドの続きを」へ間髪入れずつなげ、ハルカはギターを弾きながらステージ前へ出て客をあおる。

 新曲も充実

 「今日は私たちの気持ちが爆発して飛び散って、みんなに届くように、そういう気持ちで歌いますので、みんなも一緒に爆発してください」とあいさつ。そこから結成当初のアコースティック・スタイルでじっくり歌詞を聞かせ、思いを吐露していく。

 「シアノタイプ」では、「思い描いていた未来予想図がもしかしてかなわないんじゃないかと思った時の気持ち、絶望とも違うふわっとした地に足の着かない怖さとか不安とかみんなにもあるだろうと思って、この曲を歌います」と語り、真摯(しんし)な歌に、爪弾くギターや繊細なキーボードの音色が映え、音数の少ない分、心の隙間にじんわり響いた。未発表曲ながら、“どこへも続かない扉をいくつくぐってきた/入った場所からは出なければと思い続けて”と歌いだす「middle」も、聴くたびに涙腺を熱くする名曲だ。

 その切なくひりひりと心に染みる張りつめた空気を、大好きというフレディー・マーキュリーの顔を自ら描いたTシャツを着たミユキのゆるやかなトークで和ませていく。中盤はミユキが手拍子やダンスをしながら盛り上げ、後半はハルカが「今はすごく素直な気持ちでここに立てています」と、気持ち新たに「その日がきたら」を丁寧に歌う。そして「ニュートンの林檎」や「マネキン」などの人気曲へと流れ、会場の熱量が一気に増した。

 ハルカの不安感や閉塞感、怒りから発した秀逸な歌詞とメロディー、ミユキの自由度の高いキーボード演奏が何より魅力だが、今回はみんなに届けたい気持ちに加え、自らの願望も言葉に託すほどパフォーマンスに変化が見られた。全19曲のうち新曲や未発表曲が7曲もあるという充実ぶり、しかも世代を超えて共感を呼ぶ歌が増えてきた。来年の2人は、新しい世界へ続く扉をいくつも開けていくに違いない。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS

 ■ハルカトミユキ ハルカ(Vo&G)とミユキ(Key&Cho)は、ともに1989年生まれ。大学の音楽サークルで知り合い、結成。2012年11月に1stミニアルバム「虚言者が夜明けを告げる。僕たちが、いつまでも黙っていると思うな。」でデビュー。13年11月にメジャー移籍し、初のフルアルバム「シアノタイプ」を発表。インパクトの強い歌詞に、枠に収まらない音楽性も魅力。

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