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my Japan Conference2014 東京の未来を考える(下) クールジャパン売り込み方法探る
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2013年の「my_Japan_Conference」。大勢の参加者が会場を埋め、一緒に日本の未来について考えた(上智大学_有志学生記者、久原啓撮影)
2013年9月7日に、ブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、20年五輪・パラリンピックの開催地が東京に決まってから1年以上が過ぎた。10月末には東京都の舛添(ますぞえ)要一知事が、12年五輪が開催されたロンドンを訪れ、五輪施設を視察するなど、その準備も着々と進んでいる。また、五輪に合わせ、東京そして日本の魅力を海外に発信していこうという機運が高まっている。
また、外国人の訪日やインフラ整備、新規事業の創出などによる経済効果への期待も高まっている。
竹中平蔵慶大教授が所長を務める「森記念財団都市戦略研究所」の試算では、経済効果は全体で19兆4000億円に上り、日本の国内総生産(GDP)を毎年0.3%程度押し上げるという。さらに、五輪開催までに創出される新規雇用者数は、全国で延べ約121万人と想定している。なかでも、外国人の訪日で約3356億円の生産が増え、2万6000人の雇用が創出されるとしている。
政府も、訪日外国人の増加と海外へのクールジャパンの売り込みに力を入れている。訪日外国人について、政府は東京五輪が行われる20年までに年間2000万人まで増やす目標を掲げている。政府観光局によると、今年1月から10月までの訪日外国人は前年同期比27%増の約1101万人に達し、すでに過去最高だった昨年を上回った。円安や東南アジアからの旅行者へのビザ発給条件が緩和されたことが大きく影響しているという。
また、クールジャパンの売り込みでは、2013年11月に「日本の魅力(クールジャパン)」を事業化し、日本が誇る高品質な商品やサービスの海外需要の開拓を促進・支援することを目的に、「クールジャパン機構」を創設した。海外市場で、クールジャパン事業の進出をサポートする。
しかし、課題も多い。外国人観光客の多くは東京や大阪、京都を中心に訪れるため、それ以外の地方にもどうやって足を運んでもらうかが、日本全体としては大きな課題だ。クールジャパンの売り込みでも、何が本当に海外市場で売れるのか、まだまだ手探りな面が多い。
また、東京にも課題はある。森記念財団都市戦略研究所「Global City Power Index 2013」によれば、世界都市ランキングで東京はロンドン、ニューヨーク、パリに次いで第4位となった。東京は経済や環境分野では1位となったものの、文化・交流や居住、交通の分野で上位の都市より劣ると評価された。
東京は何を強みとし、どんな方法で世界に魅力を発信していけばいいのか。
「my Japan Conference2014」で、きっとその答えが見つかるはずだ。(今週のリポーター:上智大学 有志学生記者 久原啓/SANKEI EXPRESS)
■my Japan Conference2014 <開催日時>2014(平成26)年12月7日午前11時半から午後3時まで。開場は午前11時、会場は東京・渋谷の「渋谷ヒカリエ」9FホールB。<チケット>学生が前売り1500円、当日2000円。社会人は前売り2500円、当日3000円。いずれもオリジナル弁当代含む(前売りで定員に達した場合、当日チケットの販売を行わない可能性があります)
公式ウェブサイト www.myjapanconference.com
問い合わせ先 info@my-jpn.commy
Japan Conference2014に続き、同じ会場で午後5時からCMコンテスト「my Japan Award」を開催。「ガイドブックにない“日本の魅力”」をテーマに募集し応募があった168作品から最優秀賞が発表、表彰される。トークセッションも行う予定。チケットは別途購入が必要。学生1500円、社会人2500円。peatix.com/event/60742で購入できる。