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日本の風土・住まい、使う人に合わせて カリモク60

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日本の風土・住まい、使う人に合わせて カリモク60

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1962年から販売しているロングセラー商品「Kチェア」。世代を問わず、高い人気を集めているという=2014年11月21日、京都市中京区(志儀駒貴撮影)  【大人の時間】

 愛知県に本社があるカリモク家具が2002年から展開する「カリモク60(ロクマル)」は、1960年代からカリモク家具が提供する日本人のライフスタイルに合わせた普遍的デザインに新たな視点を加えた家具の新ブランドだが、それをより多くの人に知ってもらうための直営店が5月、京都市に登場した。全国では4店目となる直営店だが、町家に代表される和風でコンパクトな住居が多いうえ、歴史があって普遍的なものを好む京都の文化にもぴったり合っていることから注目を集めている。

 カリモク家具は1940年、初代社長の加藤正平氏が江戸時代から続く家業だった木材屋を継ぎ、愛知県の刈谷市に木工所を創業したのが始まりだ。

 59年には米国向けの輸出家具の木製アーム部分の生産・輸出を開始するなどし、家具製造の技術を獲得。その後、白黒テレビの木部やピアノの鍵盤などの製造を経て62年「Kチェア」を皮切りに自社製品の家具の生産を開始した。

 豊かさ象徴するデザイン

 高度経済成長期の団地ブームのなか、欧米の豊かな暮らしに憧れた人々にアピールするデザインと機能性で人気を集め、今日に至っているが、実物を見れば団塊世代なら懐かしく感じるはずだ。

 「カリモク60」は、そうした創業時から続く商品群が若い世代にも受け入れられるよう、デザイン活動家兼京都造形芸術大学教授のナガオカケンメイ氏のプロデュースによって生まれたブランドだが、2006年の東京・豊洲店から直営店の展開をスタート。

 京都店の青野英樹店長(49)は「京都でも商品を扱ってくださる店舗はあったのですが、直営店は初とあって、京都市内はもちろん、滋賀県の大津市や大阪府の高槻市辺りにお住まいのファンの方々もご来店されます」と喜ぶ。

 6畳間に収まる長さのソファ

 「価格帯も含め、親から独立して1人暮らしを始める若者が最初に購入する家具」がコンセプトとあって、主要顧客層は20~30代前半。「ネットで基本的な情報を調べてから、ここで実物を見て、座り心地などを実体験して買われる方が多い」(青野店長)という。

 実際、店舗は外観も含め、若者受けするモダンでシックな雰囲気だが、若者に限らず、思わず足を止めて店内を眺める中高年も少なくない。

 そんな注目のお店なのだが、約140平方メートルの店内には約100アイテムが並び、やはりメーンは62年から販売しているロングセラー商品「Kチェア」の2シーター(2人がけソファ)。

 「60年代、6畳の応接室に入るよう、奥行きを普通のソファより25センチ以上短い70センチとコンパクトにしたのが特徴」(青野店長)だが、確かにワンルームのマンションならこのKチェアのソファとベッド、テレビ台でちょうどいい感じだ。

 長く使ってほしい

 さらに本皮、ビニールレザー、布張りと素材も自由に選べるうえ「できるだけ長く使ってほしい」との思いから、部品ごとに修理・交換ができるのもうれしい。京都店でも、長年使っているファンから修理の持ち込み依頼も増えているという。

 このほか、当時のデザインを継承するリビングテーブルも、ソファに座っている人が飲み物などを置きやすいよう、高さを普通のものより8センチほど高い48センチにするなど、工夫を凝らしている。

 青野店長は「とにかく長く使ってほしいので、日本の気候や風土にあった木材を使った国産にこだわり、修理も受けます。そのためにデザインも普遍的なものを採用しています。それが若い世代には逆に新鮮に感じるようです」と人気の秘密を分析している。(文:岡田敏一/撮影:志儀駒貴/SANKEI EXPRESS

 ■カリモク60 京都店 京都市中京区瀬戸屋町471 ピアヌーラ柳馬場1階。(電)075・251・0561。営業時間=午前11時~午後8時。水曜定休(祝日営業)。

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