SankeiBiz for mobile

【韓国国政介入疑惑】「陰の実力者」鄭氏、検察に出頭 「大統領と接触していない」

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの国際

【韓国国政介入疑惑】「陰の実力者」鄭氏、検察に出頭 「大統領と接触していない」

更新

ソウル中央地検に出頭した鄭ユンフェ氏=2014年12月10日、韓国・首都ソウル(共同)  韓国大統領府高官と秘密の会合を持ち、国政に介入していたとの疑惑を報じられた朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)の元側近、鄭(チョン)ユンフェ氏(59)が10日、ソウル中央地検に出頭した。鄭氏は、記事を書いた韓国紙、世界日報の記者を名誉毀損(きそん)で告訴しており、検察はまず「告訴人」として事情を聴いたもようだ。

 「秘密の会合」調査

 地検に到着した鄭氏は記者団に対し、国政介入疑惑に関して「事実ではない」「こんな火遊びを誰がやったのか、全て明らかになるだろう」と主張。「最近、朴大統領と接触したか」との質問には、「していない」とのみ答えた。

 朴大統領の国会議員時代に秘書室長を務めた鄭氏は、野党勢力から「陰の実力者」と批判されてきた。公の場に姿を現さないだけに、地検前にはこの日、出頭する鄭氏を取材しようと多くの記者が押し寄せた。

 世界日報は11月28日付で、大統領府の内部文書をもとに、鄭氏が大統領府の李在万(イ・ジェマン)総務秘書官ら、朴大統領の側近と定期的に秘密の会合を持ち、国政に介入していたと報道。金淇春(キム・ギチュン)秘書室長を辞任に追い込むための話も行われたと報じた。

 これに対し、李秘書官ら大統領府側と鄭氏が「事実無根」として、世界日報側を名誉毀損で告訴していた。検察側はこの日、秘密の会合や大統領府秘書官らとの接触の有無などについて、鄭氏から事情を聴いた。

 韓国メディアによると、大統領府に1970年代以降、出入りしていた牧師の崔太敏(チェ・テミン)氏の五女、スンシルさんと結婚(今年離婚)したことが鄭氏が大統領府と深く関わるきっかけになった。79年の朴正煕(チョンヒ)元大統領暗殺後、失意のうちに大統領府を後にした20代後半の朴大統領の話し相手になったのが、スンシルさんだったとされるからだ。

 野党勢力は鄭氏について、朴大統領の実弟の朴志晩(チマン)氏や李秘書官とともに大統領府の人事などに介入していると批判してきた。ただ、実際にどう関与しているのか明らかでなかったため、鄭氏が李秘書官ら朴大統領の側近たちと月に2、3回密会し、国政に介入していたと具体的に報じた世界日報の記事は注目を集めた。

 朴氏実弟と暗闘か

 一方で韓国メディアは、鄭氏と朴志晩氏の関係が悪化し、鄭氏が、朴志晩氏の尾行を何者かに命じたとも報じている。今回、鄭氏を窮地に追い込むような疑惑が表面化した背景に、鄭氏と朴志晩氏の暗闘があったとの説も流れているが、朴大統領は「あり得ない話だ」と一蹴している。

 内部文書をめぐっては、文書を作成した警察官の元上司、趙応天(チョ・ウンチョン)元大統領府秘書官が検察の捜査に対し、「内部文書の60%は信憑(しんぴょう)性がある」と証言、完全否定する鄭氏とは真っ向から対立している。検察側は、鄭氏と趙氏を相対させて尋問する対質尋問も検討していると報じられている。

 一方で鄭氏は李秘書官らとともに、野党議員から職権乱用や機密漏洩(ろうえい)などの疑いで告発されるなどしており、この件でも事情聴取される可能性がある。

 朴大統領と鄭氏が会っていたとの噂をコラムで取り上げ、名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の公判でも、鄭氏への証人尋問が行われる予定だ。(ソウル 藤本欣也/SANKEI EXPRESS

ランキング