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警察襲撃未然に摘発 「帰国テロ」欧州で拡大 ベルギーで2人射殺、自動小銃など押収

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警察襲撃未然に摘発 「帰国テロ」欧州で拡大 ベルギーで2人射殺、自動小銃など押収

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ベルギー東部ベルビエで、イスラム過激派グループが使っていた建物を調べる警察官ら=2015年1月15日(AP)  ベルギー検察当局は15日、イスラム過激派グループに対する大規模な摘発作戦を捜査当局が実施し、東部ベルビエでは銃撃戦となり2人を射殺し1人を拘束したと発表した。フランスの連続テロとの直接の関連性は確認されていないが、グループは警察施設を標的にした大規模テロを計画しており、シリア内戦で戦闘を経験し帰国した者もいた。シリアやイラクで「戦士」として実戦経験を積んだ自国民による「帰国テロ」の脅威に欧州各国がさらされている現実が改めて浮き彫りになった。

 「イスラム国」指示

 米CNNテレビはベルギー高官の話として、容疑者らはシリアとイラクで台頭する過激派「イスラム国」の指示を受けていたと報じた。ベルギー紙ルソワール(電子版)は16日までに、容疑者2人が射殺されたベルビエの住宅から、自動小銃カラシニコフ4丁や爆弾を作る材料、警官の制服が見つかったと伝えた。制服は警官を装うために用意したとみられる。

 またベルギーのテレビ局RTLなどによると、容疑者3人はいずれもベルギー人で、シリアでの戦闘に参加し、今月上旬に帰国、警察が盗聴で監視していた。検察当局によると、拳銃や自動小銃を撃ち抵抗したため警官が応戦。容疑者は銃撃を受けて倒れた後も発砲を続けたという。会見した検察当局者は、テロ計画は「切迫したものだった」と険しい表情で語った。

 ネットで過激思想に

 米国家テロ対策センター(NCC)などの推定では、世界約80カ国から1万5000人超がイスラム国などに合流し、うち2000人以上が欧米出身者といわれ、その数はさらに増えている。米政府を中心に、各国は包括的なテロ予備軍のデータベースや監視システムの構築を急ぐ。だが過激派に一方的に忠誠を誓うことも多い「ローンウルフ(一匹おおかみ)」まで全て把握するのは、事実上不可能だ。

 NCCによると、シリア内戦に参戦した欧米人の内訳は、昨年9月の時点でフランス700人、英国500人超、ドイツ400人。米国人も100人超とみられる。ベルギー紙によると、ベルギーからは約180人がイスラム国などに加わっているほか、約100人が既に帰国したとみられている。

 2005年のロンドン同時テロのように、イスラム教徒の移民2世ら欧州社会に溶け込めない若者が「突破口」として過激思想に傾倒する例が多い。だがイスラム教と無縁だった若者が、ネット上で過激思想に引き込まれる例も増えている。

 英紙ガーディアンによると、国連安全保障理事会は昨年秋の報告書で、出身国以外で活動する「外国人テロリスト」の人数が10年以降に急増し、それまでの20年間の累計を既に大きく上回ったと警鐘を鳴らした。

 フランスで一連のテロを起こし、射殺された3容疑者はイラクの過激派にフランス人を戦闘員として送り込む組織に関わったとされ、うち2人はイエメンで戦闘訓練を受けたと報じられた。ベルギーでは昨年5月、イスラム国に参加したアルジェリア系フランス人がブリュッセルのユダヤ博物館で4人を射殺するテロを起こしている。(共同/SANKEI EXPRESS

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