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政治
【イスラム国殺害脅迫】「人命第一」「連絡は」 緊迫の72時間
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後藤健二さんの解放を訴えるため、記者会見に臨む母親の石堂順子さん(右端)=2015年1月23日午前、東京都千代田区有楽町の日本外国特派員協会(共同) イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件で、日本政府が身代金支払いの期限とみる23日午後を迎えた。ビデオ声明が確認されてから72時間。人質2人を救出するため、政府関係者らは情報収集に奔走した。緊迫の3日間を追った。
00・00 安倍首相がトルコのレジェプ・エルドアン大統領と電話会談し、協力を求める
9・10ごろ 湯川さんの実家で母が報道陣に「ちょっとだめですね。すみません」と言葉少なに話す
9・30 後藤さんの母が都内で会見。「健二はイスラム国の敵ではない」と解放を訴える
≪後藤さん母「健二は敵ではありません≫
「イスラム国」の人質となっている日本人2人のうち、フリージャーナリスト、後藤健二さん(47)の母、石堂(いしどう)順子さん(78)が、身代金の支払期限が迫った23日午前、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見した。石堂さんはイスラム国に向け、「健二はイスラム国の敵ではありません。解放してください」と訴え、「あと残された時間はわずかです。日本政府の皆さん、健二の命を救ってください」と語った。
石堂さんは冒頭、「日本国民、日本政府の方々に感謝とご迷惑をおかけしますことをおわびします」と謝罪した。後藤さんについては「いつも『戦地の子供たちの命を救いたい』と言い、常に中立な立場で戦争報道をしてきたと信じている」と説明。犯行グループへの思いを問われると、「健二はイスラム国の敵ではなく、イスラムの幸せを願っている」と語った。
後藤さんが、一緒に拘束されている湯川遥菜(はるな)さん(42)の救出に向かったとみられていることについては、「正義感の強い子。(イスラム国とも)会って話せば、分かり合えると判断したのだと思う」と分析した。(SANKEI EXPRESS)