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クラシック反映させた先鋭的音楽 エンター・シカリ

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クラシック反映させた先鋭的音楽 エンター・シカリ

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4人組のバンド、エンター・シカリ。(写真左から)クリス(B)、ラウ(Vo,Syth)、ロブ(Dr)、ローリー(G)=2014年11月18日(提供写真)  エンター・シカリは早くからハードコアとトランスなどのクラブミュージックを融合させて成功してきた。先鋭的なアルバムを発表して音楽シーンを先導する楽曲には、メッセージが込められているのも特徴。最新作「ザ・マインドスウィープ」では医療制度や格差社会などを扱ったうえに、ストリングスやブラスの生演奏も加わって、情感豊かなアルバムになった。フロントマンのラウから、まずは地球温暖化の問題を扱った「マイオピア」について説明してもらった。

 考える大切さを

 「サウンド面が緻密になったのは氷河が溶ける音などを表現したかったから。クジラが歌ったり、ペンギンが話していたり…。もし動物が自分たちの不平不満を言えたとしたらどうだろうと考えて作った。動物の意見を聞くことができたら、僕ら人間は次のステップに行けるんじゃないかと思ったんだ。ジョージ・オーウェルの『動物農場』からとても影響を受けた曲だね」

 最もユニークな曲は、「ゼアズ・ア・プライス・オン・ユア・ヘッド」だろう。

 「もともとストリング・カルテットに演奏してもらったのはロシア民謡のようなものだった。そこへギターやドラムのヘビーな音を加えていったら、いい感じになっていった。感情が音楽を連れてきて、サウンドに影響されて歌詞が出てくる。この曲の歌詞が皮肉っぽくてアグレッシブなのは、そこに理由があるだろうね」

 また、以前オーケストラでトランペットを担当していたラウは、弟と一緒にトランペットを吹いた曲もある。

 「このアルバムはリズムやハーモニーなどの面で、クラシック音楽から多大な影響を受けている。僕はストラビンスキーが大好きで、恐れることなく新しいことに挑戦する姿勢から、彼こそが真のパンクミュージシャンだと思っているんだ」

 アルバムタイトル「ザ・マインドスウィープ」に込めた思いも聞いた。

 「情報があふれる中で、言われたことを信じるより、自分自身で考えることが大切だから、余計なものは“一掃しろ(sweep)”という感じかな。ファンからは、僕らの音楽を聴いたことで何かに取り組む自信がついたり、新しい見方を自分の中で発見したと聞くので、影響力はすごく感じている。NGOのスタッフから感謝されることも多く、それもうれしいね」(音楽アーティスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS

 ■Enter Shikari ロンドン郊外のセント・オールバンズ出身。同じ小学校に通っていたラウとクリスが、10歳から歌を作り始め、13歳の時にロブと3人でバンドを結成。2003年の17歳の時にローリーが参加し、エンター・シカリと命名した。07年に“レイブ・ミーツ・メタル”という新ジャンルを確立し、アルバム「テイク・トゥ・ザ・スカイズ」でデビュー。ライブでは観客が人間ピラミッドを組むなど、ユニークな話題も尽きない。「ザ・マインドスウィープ」は4作目。

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