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努力とユーモア惜しまぬ曲作り キュウソネコカミ
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(写真左から)ソゴウ_タイスケ(D)、カワクボ_タクロウ(B)、ヤマサキ_セイヤ(Vo&G)、オカザワ_カズマ(G)、ヨコタ_シンノスケ(Key&Vo)=2014年12月20日(伊藤香織さん撮影、提供写真) キュウソネコカミのエンタメ性の高さは群を抜く。歌には身近で起きた時代性を捉えたテーマがある上に、怒りをぶつけるなどシニカルな歌詞に加え、笑いのツボもたっぷり。ツインボーカルに多彩な音楽性も楽しく、まったく飽きさせない。ライブにも工夫が多く、ファンと一体化した遊び心にも事欠かない。
「お客さんが多いバンドは売れている証しなので、“もっと面白いライブにするためにはどうしたらいいか”というのは、ずっと考えてきていますね」(ヨコタ)
歌の世界観を具現化するための曲作りもユニークで、努力とユーモアを惜しまない。最新ミニアルバム「ハッピーポンコツランド」の話を聞いた。
「『Scary Song』は、映画『呪怨』みたいな感じの曲を作ろうというお題から始まり、で、僕が踊りながら、“ヤバイヤバイ、塩をまけ”って、こんな感じにしたいんだけどって、身ぶり手ぶりで伝えていったりして」(ヤマサキ)
「対バンから影響を受けることも多くて、(温泉を歌った)『OS』はSiMとやった後に、僕たちなりのレゲエパンクを表現した曲ですね」(ヨコタ)
「ベースでいえば、『Scary Song』はどうしたら怖い感じに、『OS』では温泉が噴き上がっている感じを、どう音にしていくかを考えるのが面白かったです」(カワクボ)
大学の軽音楽部で結成。ソゴウとオカザワは大学に入ってから楽器を始め、カワクボに至っては、このバンドに誘われてからベースを始め、いまだ3年ほどだ。
「管楽器もいるような部活でいろんなジャンルの音楽が混在していて、みんながそこでいろんな音楽に触れ合って、それぞれの良さがわかっていたのは大きかったですね」(ソゴウ)
「僕は断りにくい性格なので、ハードロックからJ-POP、ジャズやファンクのバンドもやらさせてもらって。今もいろんなことをやりたいなというのはあります」(オカザワ)
一方、ヤマサキは「中学生の頃から歌詞を書いてはメロディーを付けて、友人と見せ合う遊びをしていた」といい、ピアノ歴の長いヨコタは、「J-POPが大好きで、高校生の頃から好きな曲のコード進行をまとめて、曲の特徴を研究していた」という。今は研究熱心な5人で、キャッチーな上に深みが増し、ジャンルを超えたキュウソネコカミらしい凝った曲になっているわけだ。
奨学金がテーマの「貧困ビジネス」や離婚や不倫が多い現状を歌った「要するに飽きた」といった鋭利なナンバーもある。幅広い世代に訴える新境地を開いた新作は、新たなファンも開拓していく。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS)