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良くない感情を歌できれいにしたい クリープハイプ

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良くない感情を歌できれいにしたい クリープハイプ

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バンド、クリープハイプ。(左から)長谷川カオナシ(B)、尾崎世界観(Vo&G)、小川幸慈(G)、小泉拓(Dr、提供写真)  日本武道館で内容の違うコンサートを2日連続で行うなど、若者の間で大人気のクリープハイプ。中心人物の尾崎世界観は、自分が書いた4つの曲のストーリーを元に映画『自分の事ばかりで情けなくなるよ』の原案を考えたり、責任編集した雑誌『SHABEL(シャベル)』で自ら対談や撮影まで担当するなど、活動は多岐にわたっている。その尾崎に最新アルバム「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」について話を聞いた。

 女心も捉えた歌

 「アルバムタイトルは『大丈夫』という歌に出てくる歌詞で、“一つになれない”というのは絶望的なことかもしれないし、それですぐ(関係性が)終わってしまうのだったら仕方がないけど、続けていかなくてはならなくてどうしようかという時に、“二つでいられる”という解釈ができたら幸せなんじゃないかなと思ったんです」

 バンドを結成してから日の目を見ない時期が続き、尾崎一人だけで活動していた日々もある。しかし曲作りは続け、良質の歌が次々と生まれた。そして今のメンバーが加入して演奏が整うと、ハイトーンを生かした、時には言葉を投げつけるような個性的な歌唱法からも注目されるようになった。

 「半径3メートルの社会についてでないと歌えないから、いざみんなに聴いてもらえるようになると照れくさいですけど、うれしいですね」

 映画『百円の恋』の主題歌『百八円の恋』は脚本を読んで書き下ろした曲だが、「あまりにストーリーに合っている」と武正晴監督が感激し、曲が流れるシーンを撮り直したそう。このほかにも女性が主人公の歌は少なくなく、女性ファンが驚くほど心の機微を絶妙に捉えている。しかし本人は、「女の人の心をわかりたくて書いているだけなんですけどね」と答える。

 「悔しさ、怒り、悲しさといった良くない感情を題材にしているので、そういうものを歌を通してきれいにしていくというか、バンドを通して演奏することによって報われるというか。そういう歌なのにお客さんが喜んでくれるというのは、ものすごくいいことだなと思います」

 アルバムタイトルになった言葉や、優しい気持ちになれる「本当」という曲など、自分から出てくる言葉の変化に驚きながら完成させたという最新作。多くの人の心を捉えて離さない名曲がここから新たに誕生していく。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS

 ■CreepHyp 2001年に3ピースバンドとして結成。08年に尾崎世界観の一人のユニットになるが、09年に現在のメンバーが正式メンバーとなり、本格的に活動をスタート。12年4月にアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」で、メジャーデビュー。「社会の窓」「憂、燦々」などがヒット。15年1月22日から全国ツアーがスタートする。

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