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生き方編 大きな音で「魔を切る」

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生き方編 大きな音で「魔を切る」

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 きょう3日は節分ですね。前回(1月20日)、「誕生日は周りの人に祝ってもらうことで『魔を切る』」というお話をさせていただきました。この「魔を切る」という意味でも、節分はとても大事な日です。

 「節分」という日は、「季節」を「分ける」という漢字にもあらわれるように、また新たな季節の始まりを迎える日だと思っています。新たなスタートを、気合を入れて、背筋を伸ばして切ることで、これから始まる時間をよいものにする。そういった意味では、節分も誕生日も同じかもしれませんね。

 節分には、「鬼は外、福は内」と大声で叫びながら、勢いよく炒った豆をまきます。これは私なりの解釈なのですが、この「大きな音を立てる」というのが、魔を切るポイントなのだと思います。誕生日も手を叩いて大きな音を立てますし、ひょっとしたら、花火大会も花火がはじける大きな音で魔を追い払うという意味があるのかもしれません。

 豆まきの前に掃除

 私は上京してから寮生活などをのぞいて、ずっと1人暮らしですが、24歳のときから毎年欠かさず豆まきをしています。今はスタッフとみんなで豆をまいて、その後食事を囲みます。実家にいたときから必ず豆まきをしていたということもありますが、やはり魔を切ることが大事だと思うので。大きな声を出すのは恥ずかしいですが、思い切って叫んで、悪い気を外に追い出します。

 豆まきの際に大事なのは、あらかじめ部屋をきれいにしておくこと。もちろん、豆をまいた後は部屋を掃除しなければなりませんが、手間を惜しまず、豆をまく前に家の中を清めておく。窓のガラスが割れたままになっていると、その地域では犯罪が起きやすくなるという説があるそうですが、家も同じこと。すきがあると、悪いものを寄せ付けるのだと思います。すきがない状態を作って、その後で豆をまいて悪い気を追い出し、いい気を迎え入れるのです。

 お祭りや神事のときに太鼓や鈴を鳴らしますが、昔の人は暗黙のうちに、新鮮な空気を作り出す方法を分かっていたのでしょうね。おじいちゃん、おばあちゃんが伝えてきてくれたものの意味が、その年齢なりに分かっていくようになる。人生って面白いですね。

 流れをいい状態に

 なぜここまで私は「魔を切る」ということにこだわるか。疲れているとき、悪い気に惑わされてしまいます。仕事をしていると、いろんな人に関わりますが、いい気を持っている人もいれば、たまたま状態がよくない人もいる。だからといって、「あなたは気がよくないから」と拒みたくはないのです。いい気を持っている人もそうでない人もすべて引き受けて、みんなでいい気をつかんでいきたい。何よりも大切なのは、仲間ですから。だからこういった節目節目に、魔を切って、受け入れたものを浄化して、自分の人生の流れをいい状態にしておきたいと思っています。みんなで魔をはじき返すだけのエネルギーをためて、悪い波を崩して、いい波に変えていく。

 もちろん忙しくて豆をまけないという方もいらっしゃるでしょう。それでも心配しないでください。自分の心の中で、「これこれこういう理由でできませんでした」と神さまにお伝えすれば、大丈夫!

 きょう、東京・赤坂の豊川稲荷様で、豆をまかせていただきます。ありがたいことに今年で4年目になります。きちんとお着物を着て身を改め、背筋を伸ばして、少しでもみなさまに喜んでいただけるよう、がんばってきますね。

 多くの風習・慣習に感謝を込めて(美容家 IKKO/SANKEI EXPRESS

 ■いっこー 女性誌をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクIKKO」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。

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