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経済
【OMOTENASHI SELECTION 2014】金賞(1)ku・ru・ru 紙にくるんで心を結ぶ
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企画やデザインは担当者がアイデアや試作品を持ち寄り、最終製品への工程も視野に意見を交わして、ブレイクスルーやブラッシュアップを図る=2015年1月19日(石原敏彦さん撮影、提供写真) おもてなし心にあふれた商品・サービスを発掘し、国内外に発信するプロジェクト「OMOTENASHI Selection2014」(主催:OMOTENASHI NIPPON実行委員会)に金賞13点を含む計47点が決定した。どれも作り手の技が光り、そこかしこに日本らしさが宿っている。きょうから3月3日まで11回にわたり受賞商品・サービスを紹介します。
■ペーパリー株式会社 ku・ru・ru
丸める。折る。結ぶ。やわらかな色合いの紙に思いを込めた言葉がくるまれ、一つ一つ気持ちを重ねるように折りたたまれて心を運ぶ器となり、あたたかな記憶はいつまでも光を放って人と人を結びつけていく。
ku・ru・ruは丸めて使うメモパッド。短冊状のメモにメッセージを書き、切り込みに合わせて丸めると、ミニチュアのような世界が現れる。
北斎や広重の浮世絵が立体となって情景の中に風が吹くかのよう。じゃれ合いながら愛らしい視線を送るパンダやウサギ、水しぶきを上げて躍動するイルカやペンギン、季節を彩る花のたたずまいに心が浮き立つ。最新作の相撲は怪力無双の力士の姿に敬愛の念がわき起こって楽しい。
「神社の境内に結ばれているおみくじを美しい形に表現できないかと考えました。思いが言葉に結ばれ、人を結んでいきます。書いて残すことの意味を大切にし、箱庭や盆栽をめでるなど小さな世界に命を吹き込み、豊かな四季を味わう日本人の感性に響くものでありたいと願っています」
吉澤光彦代表は、父親が経営する封筒製造会社から独立して四半世紀が過ぎ、「丸めて、折って、結ぶ。それを形にするのに長い時間を要しました」と創業当初から胸にあたためた思いの結実だと振り返り、むすびんも生み出した。
むすびんは、ペーパークラフトのメジロやインコ、スズメなどがかわいい立体型の一筆箋(いっぴつせん)。本体をほどいて内側に文章を書き、元の形に戻して宛名つきの台紙を添える。どちらも透明ケースに入れられ、プレゼントとして包む際に平面的になりやすい文具類をそのままリボンをかけただけで愛情ある贈り物となる心配りも美しい。デザイナーの鋭敏な感覚が具体と抽象の絶妙なバランスに昇華し、製品ごとに型抜き用の刃型が特注されるなど職人の技と精神が集積している。
「お客さまが一つ一つ手に取り、心を込めて製品に向き合ってくださいます。ほんの小さなことでも心と目を配ってお届けしたいと努めています。父は、機械ではできない工程をどんなに大量であっても一つずつ手仕事で丁寧につくってきました。私たちのものづくりも、日本のものづくりの精神を受け継いでいくものでありたいと思います」
所在地:東京都新宿区早稲田鶴巻町520 www.kamiterior.jp
≪癒やされる素材の優しさ≫
≪どんな筆記具にも合う紙≫
≪日本の技術と思いを世界へ≫
≪カットパールの第一人者≫