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【This Week】(2月16~22日) 陸自誘致か反対か 与那国島で住民投票

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【This Week】(2月16~22日) 陸自誘致か反対か 与那国島で住民投票

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造成工事が進む、陸上自衛隊沿岸監視部隊の配備予定地。手前はヨナグニウマ=2015年1月16日、沖縄県八重山郡与那国町(共同)  日本最西端の沖縄県・与那国島(与那国町)で、陸上自衛隊沿岸監視部隊配備の賛否を問う住民投票が22日に実施される。地域の活性化か基地のない島か-。これまでも選挙のたびに争点となってきた。投票結果に法的拘束力はないが、誘致派と反対派で島を二分した激戦となる見通しだ。

 南西諸島防衛強化の一環

 重機が岩盤を削るたびに粉塵(ふんじん)が舞い上がり、石を積んだ大型ダンプカーがひっきりなしに往来する配備予定地。造成工事を進める工事関係者がつぶやく。「ここに体育館ができるが、岩盤が固くて順調に工事が進まない」。せわしなく動く重機の近くを、在来馬のヨナグニウマが20頭、ゆっくりと歩いていった。

 台湾から約110キロしか離れていない与那国島は、中国や台湾が領有権を主張する尖閣諸島(沖縄県石垣市)にも近い。防衛省は海洋進出を活発化させる中国に対抗し、南西諸島の防衛力強化を掲げている。与那国島の沿岸監視部隊配備もその一環だ。

 これまで選挙のたびに賛否が争われ、2013年8月の町長選では、553票を獲得した誘致派の外間守吉(ほかま・しゅきち)町長(65)が47票差で反対派に辛勝し、3選を果たした。今回の住民投票では、永住外国人も含む中学生以上の町民が投票資格を有する。

 町選挙管理委員会によると、有権者は1284人で、うち永住外国人は5人、中学生以上の未成年者は97人だ。

 住宅の壁に賛否の横断幕

 「自衛隊基地誘致に断固反対」「自衛隊誘致は我々の悲願」。住宅の壁には賛否それぞれの横断幕がいくつも掲げられている。

 「自衛隊員が来れば、税収で島の新たな財源が生み出される」。誘致派の町漁業協同組合の組合長、嵩西茂則(たけにし・しげのり)さん(52)は、人口減少に歯止めがかからない島の活性化に期待。住民投票自体に疑問を投げ掛ける。「工事が進んでいるのに、いまさら住民投票をしてどうするのか。この論争に明け暮れて疲れた」

 反対派の自営業、山口京子(やまぐち・きょうこ)さん(56)は「基地があれば、戦争になると狙われる」と訴える。東京から移住して32年。気持ちがゆったりできる島だと感じている。「基地の島だと言われるのはたまらない」。住民投票で反対の民意を示し、配備阻止につながることに期待を込めた。

 外間町長は、反対派が過半数となっても配備に反対しないと明言している。防衛省によると、沿岸監視部隊は約150人規模で、16年3月末までに配備する予定だ。(SANKEI EXPRESS

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