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【デンマーク連続銃撃】追悼式典に3万人 服役中に過激化 「イスラム国」傾倒

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【デンマーク連続銃撃】追悼式典に3万人 服役中に過激化 「イスラム国」傾倒

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デンマーク・首都コペンハーゲンで行われた連続銃撃テロの追悼式典に参加し、ろうそくをともし冥福を祈る市民ら=2015年2月16日(AP)  連続銃撃テロが起きたデンマークの首都コペンハーゲンで16日、テロの犠牲者を悼み、市民の連帯を確認する式典が行われた。地元メディアによると、市民ら約3万人が参加し、テロに屈しない姿勢を示した。

 参加したデンマークのトーニングシュミット首相は、人々の「強い連帯意識」があれば困難を乗り越えられると強調。宗教や信条が異なっても「デンマーク人として結束しよう」と呼び掛けた。

 AP通信によると、デンマークの複数の捜査当局者が、連続銃撃テロの容疑者の男は、オマル・フセイン容疑者(22)であると確認した。男の父親も警察から電話連絡を受けたと地元メディアに明らかにし、息子が容疑者であることを事実上認めた。

 追悼式典の会場には、表現の自由や寛容さを訴えるプラカードを持った市民の姿が見られた一方、銃を携帯した警官も多数配置され、緊張感も漂った。

 会社員、マリ・ブランケさん(26)は「友達は『また何か起きるかも』と怖がって来なかったが、犠牲者に追悼の意を示すために来た。これだけ多くの人々が集まったことに感動している」と話した。

 式典では、最初の銃撃事件の現場に居合わせたフランスの駐デンマーク大使も演説。「デンマーク警察に感謝したい。彼らがいなければ私は今日ここにいなかっただろう」と述べた。

 ロイター通信によると、16日には反イスラム団体によるデモも実施されたが、参加者は約50人にとどまったという。

 一方、デンマークの治安当局は17日、フセイン容疑者の動機や背後関係の捜査を続けた。これまでの捜査でテロ組織との関わりは確認できず、組織に属さない「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型のテロとの見方が強まっている。(SANKEI EXPRESS

 ≪首相「テロ行為だ」≫

 トーニングシュミット首相は16日、容疑者がテロ組織の一員であったことをうかがわせる証拠はないと指摘。一方で、「表現の自由」の討議会場などを狙った襲撃は「テロ行為」だとあらためて強調した。

 フセイン容疑者については、刺傷事件で服役中に宗教的に過激化し、要注意人物として情報機関に通知されていたことが判明。

 治安当局は、服役中に過激思想に感化された容疑者が、1月のフランス連続テロに触発されて犯行に及んだ可能性もあるとみて調べを進めている。

 14~15日にかけ発生したテロでは、イスラム教の預言者ムハンマドを風刺した画家らが「表現の自由」を討議していたカフェと、シナゴーグ(ユダヤ教会堂)が相次いで銃撃され、市民2人が死亡した。(SANKEI EXPRESS

 ≪服役中に過激化 「イスラム国」傾倒≫

 デンマークの連続銃撃テロで治安当局に射殺されたオマル・フセイン容疑者は、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に強い関心を抱いていたとみられる。米CNNテレビによると、フセイン容疑者のものとみられるフェイスブックには犯行の直前、「イスラム国」の指導者、バグダディ容疑者に忠誠を誓う言葉が書き込まれていた。また、デンマークの地元メディアは、過激派の「聖戦」を称賛する動画をフェイスブックに載せていたと伝えている。

 地元メディアによると、フセイン容疑者は両親がパレスチナ難民で、本人はデンマークで生まれ育ったが、ユダヤ人への憎悪を公言してきた。パレスチナ紛争の話になると熱を帯び、短気な性格だったという。

 2013年11月に起こした刺傷事件での服役が転機になったとみられる。刑務所内で昨年夏ごろから過激化し、当局は要注意人物と見なしていた。

 両親はヨルダンの難民キャンプで数年間暮らし、デンマークに移住後、フセイン容疑者が生まれた。幼少期は幸せだった。だが、ヨルダンに渡って数年間過ごした後、進学でつまずいたとされる。

 コペンハーゲンに戻ってからは、危険な刃物を持ち歩き、大麻を吸い、犯罪組織に関与。キックボクシングに打ち込み、仲間から「キャプテン」と呼ばれた。

 刺傷事件では、列車内で19歳の男性を刃物で何度も刺した。刑務所に入り、出所したのはテロの約2週間前だった。

 デンマークの報道によると、フセイン容疑者の父親は16日、事件に関して警察から電話連絡を受けたと明かし、容疑者が自分の息子であることを事実上認めた上で、「ショックを受けた」と語った。さらに、息子について「信仰心は普通で、熱心にモスク(礼拝所)に通うことはなかった」と語ったという。(共同/SANKEI EXPRESS

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