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【川崎中1殺害】少年数人特定、一斉聴取へ 見逃されたSOS 教育現場に課題

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【川崎中1殺害】少年数人特定、一斉聴取へ 見逃されたSOS 教育現場に課題

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上村(うえむら)遼太さんの遺体が見つかった多摩川河川敷で、花を供え涙ぐむ女性。上村さんへのメッセージが書かれたバスケットボールなども供えられていた=2015年2月26日午前、神奈川県川崎市川崎区(共同)  川崎市川崎区の多摩川河川敷で川崎区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)が遺体で見つかった殺人、死体遺棄事件で、神奈川県警川崎署捜査本部は26日、事件に関わった疑いがある少年数人を特定、近く一斉に事情聴取する方針を固めた。

 遺体発見から27日で1週間。捜査関係者によると、少年の特定は河川敷近くの防犯カメラに写った映像解析などから行った。

 上村さんの死亡推定時刻は20日午前2時ごろとされ、午前3時ごろには河川敷近くの公園の公衆トイレで上村さんのものとみられる服が燃やされ、ぼやが発生している。この前後に、元同級生の携帯にLINEで上村さんの携帯から不審な通信があったことも元同級生の母親への取材で判明している。母親によると、届いたのは1対1でメッセージのやりとりができるようになる「友だち」の申請だった。

 そして20日早朝、通行人が上村さんの遺体を発見した。事件当時、河川敷近くの防犯カメラに4人以上が写り、その後1人少ない人数で戻ってくる姿が写っていた。捜査本部はいなくなったのが上村さんとみている。

 上村さんは今年に入り友人に、年上のグループから暴力を受けていると打ち明け「殺されるかもしれない」と漏らしていた。グループから抜け出そうとして「暴力が激しくなった」と悩んでおり、捜査本部は交友関係を中心に慎重に捜査を進めていた。

 ≪見逃されたSOS 教育現場に課題≫

 上村(うえむら)遼太さんは冬休み明けから欠席するようになり、担任教諭は電話や家庭訪問などで接触を試みてきたが、本人と連絡が取れたのは事件発生の4日前だった。「なぜ上村さんを守れなかったのか」。川崎市教委は一連の経緯の検証を始めたが、命を救えなかった教育関係者の悔いは募る。

 「なぜこのようなことに巻き込まれたのか、どこの時点でこちらが介入できたのかを検証しながら、今後、こうしたことが起こらないようにしたい」

 23日に記者会見した川崎市教委の渡辺直美教育長は、こう語った。

 30回以上も連絡

 市教委によると、上村さんが中学校を休み始めたのは1月8日。「学校へは家の用事で行かない」「本人と連絡がつかない」「今は家にいない。自発的に登校するまで様子をみる」「友達といるのではないか」…。担任の女性教諭は、30回以上にわたって上村さんの自宅を訪問したり、母親の携帯電話などに連絡を入れたりしたが、母親から断片的な様子が聞けたのみで、上村さん本人には会うことはできなかった。

 ようやく接触ができたのは、事件4日前の16日だった。「そろそろテストが近いから学校に来ませんか?」と担任が誘うと、上村さんは「そろそろ学校に行こうかな」と、前向きに答えていた。

 上村さんは昨年11月に年上のグループと親しく関わるようになったが、今年に入ってからは、親しい友人らに、グループから暴力を受けていることを打ち明け、「殺されるかもしれない」「(グループを)やめると言ったら、暴力も激しくなった」とおびえていたという。

 担任に示した登校への意欲は、上村さんがかすかに発した「SOS」だったのか。

 市教委によると、事件発生まで学校側からは、上村さんへの対応について報告を受けておらず、いじめや不登校の問題解決に当たる「スクールソーシャルワーカー」(SSW)の派遣要請も受けていなかった。

 渡辺教育長は「今から思えば、もっと積極的に関われていればよかった」と悔やんだが、支援態勢づくりの絵は描けていない。

 話せる環境づくり

 子供の虐待問題などに取り組む「子どもの虹情報研修センター」(横浜市)の川崎二三彦研究部長は「子供は、深刻な状況を『訴える』という行為を恥ずかしいと思いやすい。微弱なサインに気付くためにも、学校などで子供が話しやすい環境をつくり、解決につなげていかねばならない」と指摘する。

 子供の犯罪被害防止などを支援するNPO法人「日本こどもの安全教育総合研究所」(東京都)の宮田美恵子理事長は、「前兆を読み取るため、髪形や服装が変わるなどの被害者の変化に気付いたら話す時間を増やし、悩みを受け止める準備があることを伝えるサインを出すことが大切」と話す。

 子供の「SOS」を逃さないためにはどうすべきなのか。教育関係者に突き付けられた課題は大きい。(SANKEI EXPRESS

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