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2020年変わる入試 下村文科相を直撃(下) 学ぶ意欲 点火する場こそ大学

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの社会

2020年変わる入試 下村文科相を直撃(下) 学ぶ意欲 点火する場こそ大学

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学生記者らを「志を持って」と激励した下村博文(はくぶん)氏(右から3人目)=2015年2月10日、東京都文京区(小塩史人撮影)  【Campus新聞】

 小中高の方向性も変わる

 ――次に起業家教育について質問させていただきたいのですが、高師塾は、「能動性」「創造性」「人間性」を兼ね備えた若者の育成を目指しています。日本ではなかなか起業家が現れないといわれるなか、起業家教育をどう進めていこうとお考えですか

 下村博文氏「起業家にならなくても、能動性、創造性、人間性は重要なことだと思います。21世紀に必要なのは、まさにその能力ですよね。アメリカのある学者が、現在の小学1年生が大学を卒業するとき、つまり15~20年後には現在の職業の65%がなくなっていると言っています。そうすると、今までの暗記・記憶だけではついていけない時代になります。そのときに求められるのが、どんなところでもさまざまな課題を自ら解決していこうという主体的な能力を持つという意味での能動性です。2つ目は、クリエーティブつまり創造性。上司から指示されたことしかできない社員だったら、その人は放っておいても、消える65%の職業の中に入ってしまう。同じ企業でも、仕事の仕方を変えていかなければ生き残っていけません。

 だから創造性が今まで以上に求められるのです。3つ目は、人間としての感性、優しさや思いやり。それはどんなにコンピューターやロボットが進歩しても持てないものです。この3つの能力を、学校教育でも伸ばしていくことが求められている。大学入試で、そういうことを問うことによって、大学に受かるための勉強をさせている高校も変わってくる。ペーパーテストではわからないから面接をして、トータル的に判断した上で、この学生は伸びそうだな、3つの能力を育てられそうだなと判断する。そうすれば、高校や中学、小学校の教育もその方向に合わせてくるようになります」

 ――最後に、若者に一言お願いします

 下村博文氏「『志』を持てということです。誰かに頼るとか、ただ批判するのではなく、自分がやるっていう意思が大切。文句を言うくらいなら自分でやるっていう人が伸びていく。そのための『志』です。頑張ってください」

 ――ありがとうございました(今週のリポーター:4大学 有志学生記者/SANKEI EXPRESS

 ■しもむら・はくぶん 文部科学・教育再生担当・オリンピック・パラリンピック担当相。1954年5月、群馬県生まれ。60歳。早稲田大学教育学部卒。東京都議会議員を経て、96年衆議院議員に初当選。現在、当選6回。2012年12月の第2次安倍内閣発足時より現職。9歳の時、父親が交通事故で亡くなり、高校・大学を奨学金で卒業。その経験から、遺児を支援する「あしなが育英会」の副会長を務めたことも。また、大学在学中に開校した学習塾「博文学院」を生徒数2000人を超えるまでに成長させた実績を持つ。著書に『9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に』(海竜社)、『下村博文の教育立国論』(河出書房新社)などがある。

 【編集後記】

 インタビューでは、教育のあるべき姿を実現しようという下村大臣の熱い思いが伝わってきた。われわれ大学生も、実際に教育を受けている立場から、日本の教育について考えていかなければならないと痛感した。

 日本は人口が減少していき、経済規模も縮小するといわれるなかで、未来を明るくするには一人一人の質を高めるしかない。そのためにも、能動性・創造性・人間性を備えた「志」ある人材を輩出する教育が大切になる。「志」を持ち日本の未来を明るくできる人材になれるよう励みたい。

 【取材・記事・写真】

4大学 有志学生記者

慶應義塾大学2年 山本聖、早稲田大学2年 荏隈一輝、横浜国立大学1年 上西秀弥、埼玉大学1年 関健悟

 ■大学生向けの実践型ビジネススクール「高師塾」(ホームページtakashijuku.com/index.html、(電)03・3493・1780、メールinfo@takashijuku.com)

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