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生き方編 心の断捨離
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「IKKO_心の格言200」(IKKO著/エムオン・エンタテインメント、1111円+税、提供写真)
3月、4月は区切りの季節。入社や進学などで、引っ越しをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。引っ越しをきっかけにしなければならないのが荷物の整理。「断捨離」という言葉がありますが、なんでもかんでもただ捨てればいいのではなく、正しい買い物だったのか、これから自分がどう生きていきたいかを、物を通じて見つめ直すことが必要なのではないかと思います。
先日、私も自宅の引っ越しをしました。私は大体2年の周期で引っ越しをします。好きでやっているのではなくて、やむにやまれず引っ越している、という感じです。私は「私の悲しみを吸って、壁が泣くようになる」という言い方をしていましたが、本当は泣いているのは私の心なのかもしれません。背負うものが増えていくから…。そうなると、一度リセットすることが必要になってきます。私の場合、その周期が2年なのでしょう。もちろん引っ越しをすればお金は出ていってしまいますが、リフレッシュすることで「また頑張ろう」と思え、運もお金も人脈も、出ていった分よりもっと増えて入ってきてくれると信じています。
引っ越しのときは毎回荷物を整理しますが、今回はかなり思い切りました。背負うものばかりが増えて、思い切らないと将来がないと思ったからです。ムダなものを新居には一切置かないようにしようと、調度品も絞り込みました。同じものでも、組み合わせを変えればまた違った印象になりますから。
一番整理したのは服ですね。3分の1を処分しました。私が荷物を整理するときに心がけているのは、ただ「○年間使っていないから捨てよう」と機械的に判断するのではなく、一品一品が自分にもたらしてくれた意味を振り返ること。服でしたら、「この衣装から私は何を学び、どういう風に人生にいかされてきただろう」と。
40代に買った服もだいぶ処分しました。処分したのは流行のものが多かったですが、「この服たちが私の40代のファッションセンスを養い、それが今の自分につながっているのだ」と感謝を込めて確認した上で、新しい審美眼を養うためにさよならしました。
逆に、これからの年齢でも着られるようなベーシックな服や、喝采を受けた、後世に伝えるべきドレスはそのまま残しました。
振り返って思うのは、意味なく買ったものは意味なく捨てられる。反対に、「年を取っても着られるかしら」「私をいかしてくれるはず」と熟慮して買ったものはずっと残るということですね。
このやり方が正しかったのかどうか、意味あるものだったかどうかを振り返る。ダメだったところは二度と繰り返さないよう、気持ちを切り替えて新しいものを自分の中に取り入れていく。荷物の整理をすることで、自分の心も整理整頓し、新しいものを迎え入れる態勢を整えているのですね。
身の回りにあるものは、すべて汗水流して手にしたお金で買ったものですもの。機械的に捨ててしまうのはかわいそうです。それをつかんでから、捨てるまでの生き方が正しかったかどうか。しっかり反省することで心が新たになる。物を通じた“心の断捨離”によって目が輝き、先輩や上司をより一層感動させることができるようになるのだと思います。お部屋も心もすっきりして、もっと輝く自分になりましょう!
愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/SANKEI EXPRESS)