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目指すのはお茶の間の音楽 水曜日のカンパネラ
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3人組のポップハウス・ユニット、水曜日のカンパネラ。ステージに立つのはコムアイのみ。パフォーマンスの人気もとても高い(提供写真) 多彩な引き出しを誇るトラックに、言葉遊び満載のセンスあふれるリリック、毎回短編映画のように楽しめるミュージックビデオ。今年、大ブレーク必至の水曜日のカンパネラは、プロデューサーを含めた3人組のポップハウス・ユニットだ。3曲入りEP「トライアスロン」では、初めて外部プロデューサーとコラボした。主演、歌を担当するコムアイに話を聞いた。
「今まで出してきた4枚は同じラインで成長してきた気がするんです。なので、水曜日のカンパネラのイメージを既に持っている人に対して全然違う新機軸を出したくなって、プロデューサーを別に2人迎えてみました」
1曲目では従来のケンモチヒデフミが“dear 風呂”と悪魔の意をかけた「ディアブロ」を作詞作曲しているが、2曲目「ナポレオン」はOBKR(N.O.R.K.)と酒本信太による、ディスクロージャーをほうふつさせるクールなクラブサウンド。これまでのヒップホップのごとく言葉を詰めて展開するのではなく、透明感ある歌声で聴かせていく。
「1曲を一役演じるような感じでやっていくけど、『ディアブロ』はいろんな人格が出てくるので、最初に歌った時は混乱しましたね。『ナポレオン』は水曜日のカンパネラから見たらすごく新鮮。“まともにカッコいいものもできるんだよ”っていう曲を出しておきたかったので、とても気に入っています」
3曲目「ユタ」は、奈良で生活をしながら音楽活動するオオルタイチが、南西諸島に伝承する神歌を参考にして作り上げた土着的なリズムを放つナンバー。オオルタイチがコムアイと話をした時に、彼女に対して巫女(みこ)のようなイメージを抱いたところから生まれたそう。高校の頃から彼のファンだったコムアイにとっても、自身の原点に近いと思わせる楽曲となった。彼女は中学3年の時にピースボートに関わり、以降、地雷撤去のボランティア、食文化に興味を持って畑仕事をするなど、社会に対する独自の視点を持ち続けている。
22歳ながら、人として深みを感じさせるコムアイが目指しているのは、「おじいちゃんおばあちゃんや小さい子も聴くような、お茶の間の音楽」。型にはめられるのを嫌う水曜日のカンパネラが、音楽シーンにどんな風穴を開けていくか楽しみだ。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS)