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「最も危険な女性」英国揺らす スコットランド民族党党首、総選挙で旋風
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終盤を迎えた英総選挙で、少女と記念撮影に応じるスコットランド民族党(SNP)のニコラ・スタージョン党首(中央)。SNPは急速に支持を広げ、総選挙後の政権枠組みを左右する可能性もでてきている=2015年5月4日、英スコットランド西部ラーグス(ロイター) 7日に投開票される英総選挙(下院、定数650)で、大旋風を巻き起こしているのが、地域政党スコットランド民族党(SNP)のニコラ・スタージョン党首(44)だ。SNPはスコットランドの独立を主張する郷土愛と、与党・保守党が打ち出す緊縮財政を見直し、社会福祉を充実させるとの急進左派的な主張が支持を広げ、第3党への大躍進も予想されるが、その人気の牽引(けんいん)役が彼女なのだ。4月のテレビ党首討論で全国的な知名度を獲得し「スタージョンマニア」と呼ばれる熱狂的支持者も出現し始めた。他党は「最も危険な女性政治家」(英紙デーリー・メール)と恐れ、選挙後の政権枠組み交渉を見据えた動きに神経をとがらせている。
選挙戦は与党保守党と最大野党の労働党がともに支持率30%強と大接戦で、いずれも過半数を制して単独政権を樹立するのは困難な情勢。保守党政権の続投か、労働党による政権奪還かは、選挙後の小政党の協力を取り付ける交渉次第とみられ、SNPが今後の政権枠組みを左右する可能性も出てきている。
英メディアによると、スコットランドで昨年9月に実施された独立の是非を問う住民投票では英国残留が決まったが、逆にあくまで独立を主張するSNPの支持者は急増。党員も住民投票以前の4倍にあたる約10万人に膨らんだ。今回の総選挙では、スコットランドに割り当てられた59議席全てをSNPが獲得するとの見方もある。
スタージョン党首はスコットランド南部のアーバイン生まれ。父は電気技師、母は歯科看護師で、地元グリーンウッド・アカデミー高校に通っていた16歳の時、SNPに加わり、核軍縮運動などを展開。その後、国立グラスゴー大学で法律を学び、弁護士になった。1992年の総選挙では、21歳ながら地元議会選挙の最年少候補者(落選)として注目を浴びた。
その後もスコットランドの独立を訴えて存在感を発揮し、99年、スコットランド議会議員に初当選。2004年にはSNPの副党首となり、高い支持を獲得。住民投票後の昨年11月には、スコットランド自治政府で初の女性首相に就任した。
今回の総選挙では、スコットランドの独立に加え、保守党のデービッド・キャメロン首相(48)が推し進めてきた緊縮財政策を撤回させ、代わりに医療や福祉の充実と最低賃金のアップなどで福祉国家を建設すると宣言。さらに旧態依然とした「英の議院内閣制」を「大改革して再編する」とぶちあげた。
これまではそのカリスマ的人気はスコットランド内だけにとどまっていたが、4月2日の最初のテレビ党首討論で「キャメロン首相に首相になってほしくない」「(労働党の)エド・ミリバンド党首(49)の首相就任を手助けしたい」などと歯にきぬ着せぬ明快な主張を繰り返し“台風の目”に浮上した。
複数の英メディアは、共に左派路線で親欧州連合(EU)派の労働党とSNPが連立政権を組む可能性を指摘するが、労働党のミリバンド党首はSNPとの連立には否定的だ。
一方、保守党のキャメロン首相は、労働党とSNPの連立政権誕生は「恐ろしいことで英国を地獄に陥れる」と警告。保守党のジョン・メージャー元首相(72)もロイター通信に、英国の未来に「明白かつ現在の危険」を提起したと非難した。
選挙後、「新政権発足まで数週間はかかる」との見方も出ているが、スタージョン党首の動きから目が離せそうにない。(SANKEI EXPRESS)