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【DANCE@EXPRESS】バトルもショーも 10周年の集大成
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4月26日に両国国技館で開催された「DANCE@LIVE_JAPAN_FINAL_2015」のメーンステージ=東京都墨田区(提供写真) ≪DANCE@LIVE JAPAN FINAL≫
4月26日、両国国技館(東京都墨田区)で「DANCE@LIVE JAPAN FINAL 2015」が開催された。延べ80回を数える予選を勝ち抜き、FINALに進出したダンサーたちの中からその年のチャンピオンを決めるダンスバトルだ。その年に大きな活躍をしたダンスチームのショーも行われる。記念すべき10周年の祭典にお邪魔してみた。
大会は、ストリートダンスを象徴する「HIPHOP」「BREAK」「HOUSE」と、全てのスタイルのダンサーに参加資格のある「FREESTYLE」の4ジャンルに加え、中学生以下を対象とした「KIDS」、1チーム3人の大学対抗で争う「RIZE」の計6ジャンルでチャンピオンを決める。さらに高校生のダンス部のNo.1を決定する「HIGH SCHOOL DANCE COMPETITION」も合わせて行われる。六本木の小さなクラブで始まったこの大会は、現在では日本を代表し世界に誇れるものになった。年々、海外からの出場者や観客も増加している。
ストリートダンスのイベントの観客には、「バトル」観戦を目的としている人と、「ショー」を楽しみにしている人の2つに分かれる。このイベントでは、会場内に、所狭しと4つのステージが設置されており、その両方を楽しむことができる。また、フードコートやショップも例年より充実し、たくさんの観客であふれていた。観客動員数は、過去最高の1万2000人を記録し、名実共に満員御礼である。
イベントが佳境を迎える準決勝の直前、主催者の挨拶とともに、5月4日の当欄でも紹介した「DANCE FOR 1」という新たなプロジェクトの発足が告げられた。動画共有サイト「Vine」を通じて世界中の人々がダンスでつながるという、何ともピースフルな企画である。
大会は、一日を通して国内の名のあるダンサーのバトルやショーのほか、海外から招聘(しょうへい)されたストリートダンス黎明(れいめい)期から活躍するダンサーのデモンストレーションも行われた。ダンス文化のいまを凝縮したようなイベントに、ダンスファンのみならず、全ての人がその魅力を感じることができるエネルギーにあふれた一日となった。このイベントが、今後のダンス文化のさらなる発展に大きな役割を果たすことは間違いないだろう。日々の生活のなかで、踊ることを通じてみんなが時間を共有できるようになる日がすぐそこまで来ていると実感した。(宮城県出身のダンサー、吉田悠紀/SANKEI EXPRESS)