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【DANCE@EXPRESS】日本人の実力 アジアに発信 「Asia’S Got Talent」
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「Asia’s_Got_Talent」でパフォーマンスを披露するトリックスター。ファイナルは5月7日にシンガポールのマリーナベイサンズで行われた。その模様はアプリ「Asia’s_Got_Talent」で見ることができる(提供写真) 多数のスターを発掘してきた世界的に知られる公開オーディション番組「Got Talent」(ゴット・タレント)のアジア版である「Asia’s Got Talent」(アジアズ・ゴット・タレント)がシンガポールで行われ、世界27カ国、5億人を対象に放送された。この番組で、日本のストリートダンサー、TRIQSTARが、アジア屈指のパフォーマーの中で、トップ6という快挙を成し遂げた。
番組への直接的な応募や動画選考への参加は1000組を超え、その中から約200組が審査員による審査へと進んだ。英国版の「ブリテンズ・ゴット・タレント」がスーザン・ボイルを生み、米国版の「アメリカズ・ゴット・タレント」は日本人ダンスパフォーマー、蝦名建一を発掘したことで知られる番組だが、今回はアジアの国であれば国籍を問わないという超大規模なものとなった。アジア圏での視聴率も歴代トップを記録したという。
米歌手のマドンナとの共演を果たしたメンバーを擁するTRIQSTARはセミファイナルで、ダブルダッチのalttype、タンバリンパフォーマンスのGONZO、ストリートダンサーのTIME MACHINEと争い、規定の視聴者投票により決勝進出を果たした。和を取り入れたパフォーマンスに加え、番組で彼らだけが英語でしっかり受け答えしたことも、プラスアルファで視聴者に支持されたようだ。日本では放送されず、圧倒的に不利な条件のなかで日本のストリートダンサーが成し遂げた快挙といえる。
日本からはユーチューブを通してしかその様子を垣間見ることはできなかったが、日本人のアーティストが多国籍の場で大喝采を浴びるのを見るのは何とも誇らしいことだ。実力的には折り紙付きの日本人パフォーマーが、この番組を通じてその実力をアジアに発信した。番組終了後、国内外を問わず出演のオファーが増えているらしく、番組の影響力の大きさをうかがわせる。決勝に進出したファイナリストの中から数組が参加するアジアツアーが敢行される可能性もあるとのことで、ここしばらくアジアのエンターテインメント業界の注目を集めそうだ。
時期は未定だが、アジア版の2回目の開催も予定されているといい、日本での放送も期待される。日本人がエンターテインメントに費やす時間は欧米諸国と比べて少ないといわれがちで、こういったショーはあまり日本では定着しない傾向にあるが、世界的なメディアに取り上げられ、活躍するアーティストが出てくると少しは変わってくるかもしれない。ストリートダンス界では世界を舞台に活躍する日本人ダンサーが数多く存在するだけに、彼ら全体に注目が集まることにも期待が持てる。(宮城県出身のダンサー、吉田悠紀/SANKEI EXPRESS)