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初の女性大統領狙うヒラリー・クリントン氏が本格始動 挑むは「最も硬い天井」

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初の女性大統領狙うヒラリー・クリントン氏が本格始動 挑むは「最も硬い天井」

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「公式キックオフ」と位置づけた大統領選に向けての決起集会で、熱烈な支持者らに囲まれて会心の笑顔を見せるヒラリー・クリントン前国務長官=2015年6月13日、米ニューヨーク・ルーズベルト島(ロイター)  来年11月の米大統領選で民主党の最有力候補と目されるヒラリー・クリントン前国務長官(67)が13日、出馬を表明してから初めての大規模な決起集会をニューヨーク・ルーズベルト島の公園で開いた。支持者を前にクリントン氏は「父親が娘に『君は何にでもなれる。たとえ大統領にだってだよ』と諭せるような米国を共に築いていこう」と述べ、米国初の女性大統領を目指す決意を強調した。

 「誰も置き去りにしない国」

 シカゴ生まれだが、かつて8年間(2001~09年)、ニューヨーク州選出の上院議員を務めたクリントン氏にとって、対岸にマンハッタンの摩天楼を望む決起集会の場は強固な支持基盤があるまさに地元中の地元。厳しい警備体制が敷かれた比較的小さな公園は、約5500人の熱心な支持者で埋め尽くされた。

 米メディアによると、クリントン陣営が選挙運動の「公式キックオフ」と銘打った集会には、夫のビル・クリントン元大統領(68)や娘のチェルシーさん(35)も詰め掛け、支持者らが「ヒラリー!」と何回も連呼する中、クリントン氏は「私は一部の米国人のために出馬するのではない。全ての米国人のために選挙を戦うのであり、誰も置き去りにしない米国の建設を目指す」と力説。低所得層や中間層を重視する経済政策、同性愛者に対する差別禁止や移民制度改革、男女の賃金格差の解消、就学前教育の充実などを訴えた。

 「共和党は昔の政策に拘泥」

 一方で、世論調査でクリントン氏を追い上げる共和党候補らについては、若手を含め、富裕層や大企業に対する優遇策など相変わらず「古い歌」を歌っていると批判。「共和党の合唱団にはニューボイス(新顔)も交じっているようだが、彼らの愛唱歌は皆同じで『イエスタデイ』。いつまでも昔の政策に拘泥している」と言い切った。

 さらに、共和党支持者らがクリントン氏の高齢をマイナス点として指摘していることにも反撃し、「確かに私は最も若い候補者ではないかもしれない。でも、米国史上、最も若い女性大統領になるでしょう」と豪語すると、この日一番大きな拍手と歓声が沸き起こった。

 安全保障分野では、サイバー攻撃やイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」など新たな脅威も挙げ「米国の安全を保つためであればあらゆることをやる」と宣言。「私はこれまで、いろいろな言われ方をしてきたが、ただの一度も『臆病者』とだけは言われたことがない」と力を込めた。

 献金問題などで支持率低下

 クリントン氏は08年に続く大統領選への2回目の挑戦を4月12日に表明。これまで、来年の大統領予備選・党員集会の緒戦となる中西部アイオワ州や、東部ニューハンプシャー州などを訪れ、草の根の党支持者と小規模な対話集会を重ねてきた。現状では、民主党内には有力なライバルは見当たらず、党大統領候補の指名獲得はほぼ確実とみられている。しかし、今年になって国務長官在任中に私用のメールアドレスを公務に使っていた問題や、関連する団体の「クリントン財団」が外国政府から多額の献金を受け取っていたことなどが表面化し、全米規模での調査では支持率がじりじりと低下。首尾よく民主党候補となっても、共和党候補との本選挙は激戦になるとの見方が有力だ。

 15日には共和党の有力候補であるジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)も正式に出馬を表明する。グラスシーリング(ガラスの天井=女性の社会登用を阻害する見えない障壁)に挑み続けてきたクリントン氏は、一番高く、最も硬い天井を打ち砕くことができるのか。注目の戦いが本格的に始まった。(SANKEI EXPRESS

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