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【サッカー】女子W杯 なでしこ連覇逃す エース・大儀見、意地の一撃
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前半、ゴールを決める大儀見優季(ゆうき、右)。不動のエースが意地を見せた=2015年7月5日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー(共同) サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会決勝で「なでしこジャパン」は5日、2-5で米国に敗れ、連覇はならなかった。スイスとの1次リーグ初戦で足首を骨折した安藤もベンチに入って声援を送り、ファンは競技場や日本国内の各地で勝利を願った。
米国の怒濤(どとう)の攻撃で0-4と劣勢に立たされた日本に勇気をもたらす大儀見の一撃だった。前半27分、川澄からパスを受けると巧みに反転して左足を振った。「個人としては、やっと結果に結びつけられた」と自身最初のチャンスで左隅に意地のゴールを突き刺す。それでも、完敗に「チームを勝利に導けなかったという部分で、足りないものがたくさんあった」と強く唇をかんだ。
期待に応えられず、優勝しても悔しさが残った4年前の挽回を期していた。「自分を変えたいと思って、必死にこの4年間やってきた」と海外で実績を積み、不動のエースの座に就いた。
だが、存在感が高まるほどマークの激しさも増す。「(相手守備陣から)厳しく来られている」と漏らし、27歳で臨んだ今大会は2得点に終わった。「自分自身がチームに対して何か役割を果たせたかというと、自信を持って言えることはない」と無念さをにじませた。
試合後は泣きじゃくる仲間を慰めるように抱きしめた。最初は笑みを浮かべていた大儀見も徐々に口元がゆがむ。空をにらんだ真っ赤な瞳からは、今にも涙がこぼれそうだった。
≪「魔の16分間」序盤で決した≫
試合終了の笛を待てない様子で、米国ベンチから選手たちが飛び出した。史上最多3度目の女子W杯制覇に歓喜の輪ができ、5万人を超える観客で埋まったスタンドの「USA」コールが止まらない。序盤で勝負を決めた圧勝劇に、ハットトリックの3得点を決めたロイドは「言葉では表現できない。私たちは歴史をつくった」と興奮を抑えられない様子だった。
日本にとっては魔の16分間だった。開始3分、ラピノーの意表を突いた低い右CKに走り込んで先制。2分後のFKでもDFの間に走り込んで追加点を入れた。3-0の16分にはハーフウエーライン付近から思い切ったロングシュート。序盤で4-0と畳みかけた。
この日も中盤がすさまじい強さを発揮した。パスワークでも空中戦でも上回り、球際で当たり勝って日本に得意の短いパスをつながせなかった。大量リードして時間を消化するようになってからは下がり気味の布陣となって失点したが、守護神のGKソロを中心に余裕を持って逃げ切った。
攻守両面に充実し、一体感もあり、チームの完成度は高い。エリス監督が「決勝ではベストゲームができるでしょう」と語っていた通り、最後に米国の強さを存分に示した。日本に前回大会の雪辱を果たし「女子サッカー王国」の復権を高らかに告げた。(共同/SANKEI EXPRESS)