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【安保法案特別委可決】岡田氏「何でも反対」 政治不信演出

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【安保法案特別委可決】岡田氏「何でも反対」 政治不信演出

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安全保障関連法案を可決した衆院平和安全法制特別委員会。民主党は離席したが議場内でプラカードを掲げるなどして議事進行に抵抗した=2015年7月15日午後、国会・衆院第1委員室(共同)  民主党の岡田克也代表は15日、安全保障関連法案が衆院平和安全法制特別委員会で可決されたことを受け「国民の意見に耳を傾けず採決するのは政権政党として全く恥ずかしい」と述べ、政府・与党の対応を批判した。その岡田氏らは法案審議を通じ、安全保障環境の変化などの現実に目を背けた「机上の空論」に終始。「徴兵制復活論」をあおるなど、旧社会党のような時代錯誤ぶりも露呈した。

 違憲、危険性アピール

 「審議する中で反対意見が増えていったのは、いかに質問に立った仲間が頑張ったかということだ」

 岡田氏は記者団にそう語り、胸を張った。この認識はある意味で正しい。民主党は重箱の隅をつつく憲法論や、自衛隊のリスクをめぐる情緒論などを軸に、法案の「危険性」アピールに努め、政府不信をあおることに成功したからだ。

 だが、岡田氏はもともと反対一本やりではなかった。2014年2月の衆院予算委員会では、こう述べている。

 「国民の生命や財産が侵略で損なわれようとしている。これは個別的自衛権(の対象)だ。それに並ぶような事案で集団的自衛権を認める余地があるという議論はあっていい」

 その問題意識は、「自国防衛」のための集団的自衛権を認める政府案と共通する。しかし、岡田氏は6月17日の党首討論で「集団的自衛権はいらない」と断言し、生産的な議論の土台を封印。さらに「集団的自衛権行使が閣議決定で認められるなら、同様に徴兵制も認められる」との独自の論理までひねり出した。

 6月24日のBS番組では「グアムなど米国まで飛ぶミサイルまでやる(自衛隊が迎撃する)なら、裸の(全面的な)集団的自衛権を認めるしかない」とも述べた。集団的自衛権不要論と併せて考えれば、事実上、対米ミサイルの撃墜は不必要と言ったに等しい。

 日本の弾道ミサイル防衛態勢は米軍との共同対処が前提だ。北朝鮮や中国のミサイル脅威に対応するため、軍事技術の進歩は日米の運用一体化をさらに進める方向にある。それを法的に裏付けるには集団的自衛権の論議は不可欠だが、岡田氏は「個別的自衛権で対応できる」と主張するばかりだ。

 民主党内でも温度差

 民主党内にも多様な意見がある。長島昭久元防衛副大臣は6月15日、民間シンクタンクへの寄稿で「万年野党の『何でも反対』路線がますます先鋭化している」と危機感を表明。一度だけ質問に立った前原誠司元外相は集団的自衛権について「一部認める立場だ」と明言した。

 それでも岡田氏は「何でも反対路線」を突き進む考えのようだ。特別委での法案可決後に出演したフジテレビ番組で、「われわれが4月に決めた考え方をはみ出た質問は一つもなかった」と強弁した。さらに、将来的に集団的自衛権を認める必要があるかとの質問には、こう答えた。

 「将来のことは分かりません」

 ≪飛び交う拍手と怒号 「節目迎えた」「強引な採決」≫

 15日の衆院平和安全法制特別委員会で約116時間にわたる審議の末に採決された安全保障関連法案。民主党など野党議員が傍聴席のカメラに向け「反対」のプラカードを掲げてアピールもする中、与党の賛成多数で可決した。「節目を迎えた」「強引な採決」。与党議員は安堵(あんど)の表情を浮かべ、野党議員は反発し、委員会室には拍手と怒号が飛び交った。

 「節目だが、法整備で国際貢献やテロへの対処といった課題をどう克服できるか。もっと本質について議論したかった」

 委員の盛山正仁(もりやま・まさひと)議員(自民)は振り返る。

 14日までの審議時間は与党が目安としていた「80時間超」を大幅に超えた113時間。この日も与党議員が10分足らずの質疑時間の中で、野党議員には1人30分ほど割かれた。

 安倍晋三首相は、これまで1人当たり6時間にわたる質疑時間を取り丁寧に対応しようとしてきたとし「充実した議論をしたい」と訴えかけた。

 だが、この日も野党側からは、安倍首相が答弁に立つ度にやじが飛び、審議が中断される場面もみられた。採決では野党議員が大挙して浜田靖一(やすかず)委員長(自民)に詰め寄り、マイクを奪った。

 「自民党感じ悪いよね」「アベ政治を許さない」

 用意したプラカードを一斉に掲げ、委員長らに背を向けカメラに強調する議員の姿もあった。

 委員の伊佐進一議員(公明)は「刺激的な言葉で目を引くプラカードを掲げていたが野党として本来すべきことは、なぜ今この法案が必要なのかを議論することではないか」と野党の対応を批判した。

 採決には応じなかった青柳陽一郎議員(維新)も「(委員長を取り囲むのは)一つの手段だとは思うが、責任ある野党のすることではない」と語り、疑問を呈した。

 法案は衆院本会議での可決を経て、論戦の舞台を参院に移すことになる。

 浜田委員長は「国民のためになる法案だと思っている。議論のかみ合わないところもあったが、大体の論点は出た」と語り、参院審議での建設的な議論に期待を寄せた。(SANKEI EXPRESS

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