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社会
火口間近で「命がけ」 御嶽山、捜索を再開
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八丁ダルミで捜索活動を行う隊員=2015年7月29日、長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん、長野県警提供) 昨年9月27日に発生し、57人が死亡した御嶽山(おんたけさん、長野、岐阜県)の噴火で、両県の捜索隊が29日、行方不明者6人の捜索を再開した。捜索は昨年10月16日に打ち切られて以来、約9カ月半ぶり。天候悪化のため昼ごろに終了、不明者は見つからなかった。
捜索は10日間ほど続ける予定。長野県災害対策本部の捜索隊員は下山後、山頂付近の火山灰は固くなっており、「掘るのは重労働だった」と報道陣に述べた。
この日早朝、麓の長野県王滝村のスキー場に捜索隊員らが整列、山に向かって犠牲者に黙祷(もくとう)をささげた。阿部守一(しゅいち)知事は「訓練の成果を基に全力を尽くしてほしい」と激励。県警や消防の隊員約100人が自衛隊のヘリコプターで山頂へ向かった。
目視や金属探知機を使って山頂付近一帯を捜した。危険で近づけない区域は長野県警の小型無人機「ドローン」などで撮影し分析する。隊員の二次災害防止のため、山頂付近に仮設シェルター4基を設置した。
不明者の家族は麓の長野県木曽町にある合同庁舎で待機、捜索を見守った。
対策本部によると、長野県側の捜索隊は県警や消防が中心で、入山する隊員は2日ごとに交代する。29日は後方支援部隊も含め約570人態勢。
昨年の噴火直後の捜索では、警察や消防、自衛隊延べ1万5000人以上が約10日間にわたり山で活動した。
標高3000メートルを超える山頂は厚い火山灰で覆われ、再噴火や有毒な火山ガス発生による二次災害の危険とも隣り合わせ。不明者発見につながる直接的な手がかりが少ない中、難しい作業が予想される。
対策本部によると再捜索は山頂一帯が対象。昨年の噴火後、警察、消防、自衛隊延べ1万5000人以上が捜索している。遺留品や目撃証言から不明者がいる可能性が高いと分析。金属探知機で反応があった所に捜索用の棒を刺すなどして捜した。
しかし、積もった火山灰を掘り起こすのは容易ではない。灰は多い所で50~60センチも堆積。昨年の捜索時の灰はぬかるんでおり、隊員の行く手を阻んだ。現在は土のように固くなった所が多く、棒がなかなか刺さらないという。解けた雪と混じって粘土状となっている場所もある。
気象庁によると、噴煙は現在も上がっているが、火山灰は混じっていない。今年6月には、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げ、警戒範囲を火口から1キロ圏まで縮小した。一方で、小規模な噴火が突発的に起きる可能性はあるとして、引き続き警戒を呼び掛けている。
再開した捜索は火口から1キロ圏内で行われるため、対策本部は再度の噴火に備えてシェルターを置いた。隊員はヘルメットやガスマスクを装着し二次災害防止に万全を期す。
阿部知事は21日の記者会見で「命がけの再捜索」と強調。県警の担当者も「火口からゴウゴウと音を立てながら噴煙が出てくるのを見ると安全な場所ではないと実感する。山全体が危険という認識だ」と話した。(SANKEI EXPRESS)