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科学
熱疲労を避けて快適に過ごす 大和田潔
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秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)
厳しい暑さが続いています。環境の変化にめげずに生命を維持するために、体はガンバリ続けています。そのなかでも体温は、生命活動を支える基本的なものなので厳密に調節されています。
女性は月経周期によって、高温期と低温期を繰り返すのでは?と思われる方も多いかもしれません。実は、女性ホルモンの多い高温期は37.0~37.2度ぐらい、低下する低温期は36.5度ぐらいと0.5度前後の差しかありません。微妙な体温変化を精密に測るためには、婦人体温計とよばれる専門の体温計が必要になります。
体温を一定に保つための仕組みは幾つかありますが、発汗はその中でも重要なものです。汗腺から分泌された水分は、蒸発するときに気化熱を体から奪い、体温を下げます。
「熱中症予防のために、こまめに水分を取りましょう」と、よくアナウンスされています。汗の原料である水分を摂取することは、とても大切です。塩分などと一緒に取らないと、血液中のナトリウム濃度が低下し意識障害やけいれんを生じることがあります。低ナトリウム血症や水中毒と呼ばれます。
汗は、塩分を含む水分です。目に入るとしみますし、味も塩味がします。帽子などに付いた汗は乾燥すると、白い塩の跡を残します。1リットルの水に、食塩小さじ1杯と砂糖大さじ4杯を入れるだけで補水用の水を作ることができます。糖分は水分の吸収を促します。
けれども、水分補給よりも重要なことがあります。それは、高温や高湿度にさらされ続けないように気をつけることです。高温多湿化では、汗が気化できません。また、汗が冷却することができる能力にも限界があります。
高温や高湿の環境での作業は避け、涼しい場所に避難することが重要です。汗を作るときにも、私たちの体はエネルギーを使います。暑さで疲れ気味になることを、熱疲労と呼びます。
1年で一番暑い季節になってまいりました。朝や夕方の涼しい時間帯に、行動を移すことにして、暑い時間帯は無理をせず、涼しい場所で過ごすことにしましょう。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS)