ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
科学
夏に起きやすい「労作性頭痛」 大和田潔
更新
秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)
先日、クリニックでランニングやジムなどでトレーニングをしたあとに頭痛が起きるという壮年期の男性にお会いしました。また、ソーシャルダンス後に頭痛がするという女性もいらっしゃいました。あるテレビ番組の収録でもお話ししたのですが、こういった頭痛を「労作性(ろうさせい)頭痛」と呼びます。引っ越しなどの作業を終えて、一息ついたところで頭痛がし始めた方もいらっしゃいました。
重たい本を移動させる仕事の方も、本の量が多い日に頭痛を訴えられていました。運動や仕事をするたびに頭痛がすると、毎日がいやになってきてしまいます。頭痛に耐えて生活するのもつらいものです。
労作性頭痛は、高温多湿の場所で運動すると起きやすいことが知られています。早朝の涼しい時間帯に運動するのがお勧めです。部屋の風通しを良くしたり、扇風機などで風を室内に循環させたりすることも良い方法です。
暑さに強い体をつくろうと、日中ランニングをしていた男性は、早朝に運動することにして頭痛の頻度が低くなりました。ソーシャルダンスを習っていた女性は、先生にお願いして床にサーキュレーターを置いて室内の温度を低めに設定することで、やはり頭痛の頻度が低くなりました。
運動とは異なりますが、性交後の頭痛が起きる方もまれではありません。男性に多いのですが、女性でも起きてきます。頭痛の理由を相手にお話しすることができなくて、仲がギスギスしてしまった女性もいらっしゃいました。行為後にリラックスするときに脳血管が急激に拡張して、頭痛が起きるといわれています。予防の漢方薬や、起きてしまったときのお薬で頭痛も、パートナーとの関係性も改善しました。
労作性頭痛は、環境を整える予防策が大切です。水泳で頭痛がしやすい方は、息継ぎを多くして、「息ごらえ」を減らすとよいかもしれません。労作性頭痛の原因はいろいろあります。熱中症の初期症状の頭痛もあるので、つらい時には、頭痛を診てくださる先生に相談してみましょう。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS)