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短期間に損切り連続で40万円損 どうやって抜け出したの?

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短期間に損切り連続で40万円損 どうやって抜け出したの?

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【山田真哉の株ゾン診察室】

 今回の患者さんは上原さん。配当や株主優待を目当てに買った銘柄が相次いで下落し、トータルで40万円分の損切りを経験。なかにはその後、上場廃止になった銘柄もあったとか。そこで、自分なりのルールをいくつか決めたそうですが、山田先生による診断は……?

 山田 どうされました?

 上原 アベノミクス相場で、保有株が怖いくらい上昇しているんです(笑)。株式投資を始めて5年半たちますが、こんな経験は初めてです。

 山田 ほほう、それじゃ何の問題もないじゃないですか。

 上原 いえ、実はそこに至るまでに散々痛い目に遭っているんです。株式投資を始めたときはまだ10代だったんですが、当初は失敗続きでした。

 山田 待ってました! 具体的にはどんな銘柄で?

 上原 まず配当利回りのよさから目をつけたアーバンコーポレイションは、やたら下がっていたのでチャンスだと思い、245円で1200株購入。ところが買ったとたんに暴落し、怖くなって130円で全部決済しました。10日で14万円の損失は痛かった?!

 山田 いきなり14万円はキツイですね。ただ、その後上場廃止になりましたから、結果的にはいい時期に損切りできたといえるかもしれませんよ。

 上原 そうなんです! 最後まで付き合わなくて本当によかったです(笑)。ほかにも、58万円で買ったプライムワークスが急落し、翌日、慌てて52万円で売りました。

 山田 たった1日で6万円!」

 上原 最短記録です(笑)。まだまだありますよ。優待狙いで買ったトプコンで4万6000円、アサックスで4万5000円の損失。ニッセンとセブン銀行も、1週間ほどで各4万円弱やられています。

 山田 いずれも1週間とか1カ月とか、短期間ですね。

 上原 配当や優待狙いで買った銘柄が下がり、損切りの連続であっという間にトータル40万円くらい損した計算です。

 山田 でも、そこから抜け出して今があるんですよね? 何か秘策があったんですか?

 上原 マネー雑誌や株の本で勉強して、自分なりの方法を見つけました。まず、10万円以下の銘柄に絞ります。下値が見えているのでリスクも減るし、ヘタな鉄砲も数撃ちゃ当たりますから(笑)。そこに「優待あり」「配当利回り3%以上」という条件を加えて、スクリーニングします。

 山田 購入後に優待廃止など、条件に合わなくなったら?

 上原 ほぼ売却ですね。特に、株価が10万円を超えてきたら、利回りがより高いものに乗り換えるようにしています。

 山田 乗り換えの効果は?

 上原 結構出ています。ただ、最近は株価上昇で利回りが相対的に下がり、乗り換える銘柄も減ってきましたが……。

 山田 うれしいお悩みですね(笑)。この方法は初心者のいいお手本になると思います。

 公認会計士 山田真哉 大手監査法人で上場企業監査をした後、現在は芸能文化会計財団理事長。著書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社新書)は160万部超のヒット。株式投資では1000万円の含み損を抱える株ゾン会計士。(ネットマネー)

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