北海道電力は、泊発電所3号機の再稼働に向けて、原子力規制委員会の新規制基準の適合性確認審査を受けた安全対策工事が完了、設置・搬入した機器の性能の確認を実施している。
今回は、この一環として総合訓練を19日に行った。北海道道央部の後志(しりべし)管内内陸部を震源とする大地震で泊発電所の2号機の使用済み燃料ビット水が漏洩、および3号機格納容器内で原子炉冷却材喪失事故など大規模な自然災害の発生を想定して有効性や安全性、信頼性を確認した。
訓練では3号機の炉心損傷を防ぐために可変型注水ポンプ車の炉心への注水、放射性物質の漏洩に備えた放水砲による原子炉建屋への放水。2号機使用済み燃料ビットに可搬型スプレー設備での給水などで緊急処置をした。
また、安全対策工事として建設された3号機用代替非常用発電機、緊急時対策所が初公開。非常用発電機(3200キロワット)は全交流電源喪失の代替交流電源確保対策として海抜31メートルの高台で供用開始。対策所は重大事故などが発生した場合に事故対応活動を指揮する。