今後の経営戦略について説明する任天堂の岩田聡社長=30日午前、東京都千代田区のホテルニューオータニ東京【拡大】
任天堂の岩田聡社長は30日午前、東京都内で開いたアナリスト向けの経営戦略説明会で、スマートフォン(高機能携帯電話)向けにゲーム情報を発信するアプリ(応用ソフト)を開発する方針を明らかにした。「マリオ」など人気キャラクターも使用し、年内に配信する。これまで距離を置いていたスマホの積極活用で新規の顧客掘り起こしを目指す。
また、健康分野でソフト・ハード一体型の新サービスを来年4月から始めることを表明。コンセプトは「ノンウエアラブル(身につけない)」で、楽しみながら健康によいことを継続できるという。年内に詳細を発表する。
スマホのアプリでは、ミニゲームを遊ぶことで任天堂のゲームに興味を持ってもらえるような内容を目指す。ゲームのダウンロードソフトをスマホから購入できるようにするが、株主から要望の多いマリオなどの人気タイトルをスマホで有料配信することは否定した。
岩田社長は「スマホ活用は、ゲーム機を持っていない人にも魅力を伝え、興味を持ってもらうきっかけにしたい。アプリ開発には社内の精鋭を投入する」と強調した。