ソニーとパナソニックは10日、業務用の次世代光ディスク規格「アーカイバル・ディスク」を策定したと発表した。フルハイビジョンの約4倍の解像度「4K」や膨大な情報を解析・活用するビッグデータの普及を背景に、デジタルデータの大容量・長期保存の需要拡大に対応する。両社は2015年夏以降、記憶容量300ギガバイトの光ディスクの新製品を投入する。1枚当たりの最大記憶容量は現行のブルーレイ規格から3倍に増える。将来的に500ギガバイト、1テラバイトへと段階的に引き上げていく。
米調査会社IDCによると、世界で作成・複製されるデータ量は12年の2.8ゼッタバイト(2.8兆ギガバイト)から、20年には40ゼッタバイト(40兆ギガバイト)に拡大する見通し。データの長期保存先として、光ディスクが本格普及するのはこれから。両社は世界に先駆けて光ディスクの大容量化を打ち出すことで、映像制作会社だけでなく、ビッグデータを扱うデータセンターなどの需要を取り込みたい考え。