【ワシントン=柿内公輔】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は17日、北米を中心に乗用車など約175万台をリコール(回収・無償修理)すると発表した。問題になっている別の大量リコールに伴う社内調査で判明したとしており、波紋を広げそうだ。
今回のリコール対象は、2008~14年型モデルのスポーツ用多目的車(SUV)と高級セダン、商用バンで、北米がほとんどだが、一部はメキシコやカナダなども含まれる。不具合はエアバッグやブレーキの異常など車種で異なり、事故による死傷者の報告はない。GMはリコール関連費用で1~3月期に約3億ドル(約305億円)を計上する。
バーラ最高経営責任者(CEO)は声明で、「迅速な問題解決に向けた社内調査の加速」を指示したことを明らかにした。
GMは点火スイッチの問題による約162万台のリコールで不具合を10年以上前に把握していたことが批判され、バーラ氏が包括的な調査を指示。新たな大量リコールも辞さずに問題を洗い出すことで、早期に事態を収拾したい構えだ。