SMBC日興証券が開いた女性限定のNISAセミナー=2日、東京都千代田区【拡大】
1月のスタート以来、半年を経た少額投資非課税制度(NISA)が株価の下支えに一役買っている。NISAの口座を経由した投資総額は3月末に1兆円を超え、その後も順調に伸びているもようだ。ただ、証券会社で口座を開設した個人投資家のうち投資未経験者は全体の1割程度にとどまっているほか、株式の買い付けなどに使われていない口座は大手証券で7割超(5月末)に上っており、制度の本格活用には課題も抱えている。
広告展開で利用促進
「With NISA」。野村証券は2日から、投資未経験者の囲い込みや利用促進に向け、新たなフレーズで広告展開を始めた。夫婦がNISAで積み立てたお金を使い、海外旅行を楽しむという内容のCMも2日から放映。池田敏之執行役員は「NISAで生活を豊かにするという利用イメージを理解していただきたい」と強調する。
NISAは年100万円までの株式や投資信託への投資について税金が免除される仕組み。金融庁によると、3月末時点で開設済みのNISA口座は全金融機関で約650万あり、総投資額は1兆34億円。