三井物産は16日、民主化が進むミャンマーの商業都市ヤンゴンでガス発電事業に参画すると発表した。シンガポールの発電事業者マックスパワーの子会社が運営するタケタのガス火力発電所の株式44%を取得することで合意した。
事業規模は3500万ドル(約41億円)。発電容量は約5万キロワットで16台の米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の最新鋭ガスタービンを採用した。日本企業がミャンマーの既存発電所に参画するのは初めてという。
三井物産は今後もマックパワーと組み、ミャンマーやインドネシアなどアジアの小型発電所に参画し、機動的な電力供給に貢献する。
経済成長を背景にミャンマーの電力需要は2012年の187万キロワットから30年には最大で7.7倍の1454万キロワットに拡大するとの予想もある。
現在は水力発電が主力だが、今後は安定電源の火力発電が主流になる見通し。三井物産をはじめ大手商社は大型案件も含め商機を探っている。