アサヒ飲料が炭酸水「ウィルキンソン」の増産に向け、6億円規模の設備投資を2015年中に実施することが19日、分かった。同ブランドが今年、飲料業界のメジャーブランドとされる1000万箱販売を達成し、来年も5%超の成長が見込めるためだ。増産と同時にさまざまなフレーバーを追加できる生産体制を確立する。
ウィルキンソンは1904年発売で110年の歴史をもつ老舗炭酸水ブランド。もともと、バーなどでハイボールなどの割り材として業務用を中心に販売してきた。2010年から、ペットボトルで炭酸水のストレート飲用を提案して、スーパーやコンビニエンスストアでの販売を強化してきた。09年に年間220万箱だった販売が今年は1080万箱と約5倍に急拡大した。
同社は今後も安定した成長が見込めると判断し、投資を決めた。富士山工場(静岡県富士宮市)と明石工場(兵庫県明石市)の茶系飲料製造ラインで、炭酸水などのミネラルウオーターを製造できるように設備を追加してウィルキンソンの増産に対応できるようにする。