中国・上海の市街地。中国市場撤退を模索する日本企業も目立つ(井田通人撮影)【拡大】
中国国内での反日感情の高まりや人件費高騰などを背景に中国に進出していた日本企業の経営環境が厳しくなり、中国離れが加速している。こうしたなか、事業や設備の売却を仲介するなどして撤退を支援するビジネスが活況を呈している。
「日本企業の中国事業はバラ色どころか年々苦しくなり、事業を売りたいとの相談も増えている」
こう話すのは、日本M&Aセンターの渡辺大晃・統括事業本部海外支援室副部長だ。
M&A(企業の合併・買収)の仲介を行う同社は、以前から中国関連の案件も扱ってきた。もっとも、それは後継者不足に悩む日本の中小企業が中国事業込みで会社を引き取ってもらう場合がほとんど。売却先も日本企業に限られていた。
しかし最近は、中国からの撤退を視野に入れた案件が増加。一方で、日本企業が中国事業の拡大意欲を失い、買い手を見つけづらくなっているため、「中国事業を切り出し、中国や台湾の企業に引き継いでもらう道も探り始めている」(渡辺副部長)という。