舞台の進行に合わせてイラスト、せりふ、解説がタブレット端末に表示される=4日、東京都新宿区の矢来能楽堂【拡大】
タブレット端末に表示されるせりふ「詞章(ししょう)」や解説を見ながら、能楽を楽しむ実験が4日、矢来能楽堂(東京都新宿区)で行われた。初心者や外国人にとって難解な能楽の公演を誰でも楽しめるように舞台の進行に合わせて文字やイラストなどの情報を配信するもので、実験を踏まえ来秋にも本格運用する。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて外国人にも伝統芸能を楽しめる環境づくりが課題となっており、ICT(情報通信技術)活用による日本文化発信の手段として注目されそうだ。
提供されたサービスは、担当者が舞台に合わせてタブレット端末を操作すると、制御信号が送信されて鑑賞者の端末が自動的に切り替わる。このため演技やせりふの意味を確認しながらストレスなく鑑賞することができる。日本語のほか英語や中国語など多言語に対応している。
4日の公演は雅楽奏者の争いと復讐(ふくしゅう)を描いた「富士太鼓」。実験は、観客の中から公演に先立って参加者を募り、希望者30人にタブレット端末を1台500円で貸し出して実施した。